水耕栽培は、植物が生長する過程を身近で楽しめる方法です。専用のキットもたくさん販売されていますが、どれも高額で、手が出しづらいかもしれません。でも、ペットボトルの容器を使えば、簡単に水耕栽培を楽しめますよ。今回は、ペットボトルで水耕栽培をする方法や、容器の作り方をまとめました。
ペットボトルで水耕栽培できる植物は?
野菜・果物
ラディッシュ/カイワレ/小カブ/ミニトマト/ミツバ/シソ/レタス/ミズナ/チンゲンサイ/ルッコラ/ネギ/ニンニク/イチゴ
ハーブ
イタリアンパセリ/バジル/セージ/クレソン/ローズマリー/ミント/レモンバーム/オレガノ/チャイブ
ペットボトルで水耕栽培をする準備!
1. 植物の種
種はいくつか準備しておき、同時に複数の苗を育てると失敗が少なくすみます。
2. 空のペットボトル
育てる植物の大きさに合ったものを準備します。基本は500mlのものでかまいません。
3. 水耕栽培用の液体肥料
1,000~1500円前後で、ホームセンターや園芸店、インターネットで購入できます。窒素、リン、カリウムの三大要素に加え、植物の生育に欠かせないカルシウムやマグネシウム、鉄、亜鉛、ホウ素などの栄養素がすべて配合されているものを使ってください。
4. 培地
植物を支える土の役割を果たすものです。ハイドロボール、ロックウール、パーム用土が量を調節しやすく、水に成分が溶けださないのでおすすめです。
5. フェルト
水を根に伝えて栄養を吸収しやすくします。幅1.5~2cm、長さ30cmほどの大きさにカットし、根と水をつなぎましょう。
6. スポンジ
苗を育てるために使います。厚さ2cmほどの台所用スポンジが使いやすいですよ。
水耕栽培のペットボトル容器の作り方は?
ペットボトルを切って重ねるだけでとっても簡単。5分もかからずに完成しますよ。
飲み口だった部分が地上部分、底側が地下の役割になります。水を入れるところが日光に当たると、藻が発生しやすくなるので、周囲をアルミホイルで覆っておくと安心です。
1. ペットボトルをきれいにすすぐ
2. 上から1/3のほどのところをカッターで水平に切る
3. 飲み口を逆さにし、底側に被せる
4. 藻の発生を抑えるため、回りにアルミホイルをまく
ペットボトルでの水耕栽培の育て方は?
種まき
容器ができたら、種から苗を育てます。スポンジで苗床を作り、スポンジの表面に切り込みを入れて苗床を作り、種を発芽させていきます。適度な水位を保ち、スポンジを乾かさないようにしましょう。
1. 台所用スポンジを2~3cm角に切る
2. スポンジの片面に、深さ3~5mmほどの切り込みを十字に入れる
3. 切り込みを上にして、タッパ-やイチゴパックにスポンジを並べる
4. スポンジが2/3浸かるくらいまで水を注ぎ、押さえて水を吸わせる
5. 1つのスポンジに種を1~3粒まく
6. 根が十分に育つまで、毎日水を取り替えながら管理する
植え付け
根がスポンジを突き抜けるまで育ったら、ペットボトル容器にスポンジごと植え付けます。培地が飲み口から落ちてしまうようなら、水切りネットを被せて支えます。培地はつめこみすぎず、空気の通る隙間をもたせておくと根腐れの予防になりますよ。
1. 培養液を作り、底部分に2/3~3/4まで注ぐ
2. フェルトを飲み口に通し、底につくまで垂らす
3. 飲み口に栓をする要領で苗を埋め込み、周囲に培地を敷き詰めて固定する
ペットボトルで水耕栽培をするときのポイントや育て方は?
水に液体肥料を加えた培養液で育てるのがポイントです。培養液によって、植物を育つための栄養を供給することができます。
また、水耕栽培は日光が不足しやすいので、できるだけ窓際の明るい場所に置いて育てます。また、培養液は濃いからといって、育ちがよくなるものではありません。希釈濃度をきちんと守り、水位が低くなってきたら足していきましょう。1~3週間に1回は、培養液を交換してください。
水耕栽培はペットボトルで簡単にできる
キットを使っての本格的な水耕栽培は、手軽に楽しむにはハードルが高いものです。ペットボトルの水耕栽培なら、身の回りにあるもので気軽にはじめられます。ハーブをちょっとだけ育てたいときはおすすめですよ。気になる植物があれば積極的にチャレンジして、生長する過程を目で見て楽しんでくださいね。
更新日: 2023年04月12日
初回公開日: 2015年10月02日