春から秋にかけて、ペチュニアよりも小さな花を咲かせるミリオンベル。カリブラコアという植物の園芸品種ですが、今ではカリブラコアよりもよく知られているかもしれませんね。今回は、そんなミリオンベルの花言葉と、切り戻しの時期や方法など育て方をご紹介します。
ミリオンベルの花言葉とは?
『あなたといると心がなごむ』『自然な心』
カリブラコアの1種であるミリオンベルは、ペチュニアの近縁種であることから、同じ花言葉が付けられています。花の形がタバコの花に似ていることが由来です。
ミリオンベルの学名・原産国・英語
- 学名
- Calibrachoa hybrid Cultivar. (Million Bell Series)
- 科・属名
- ナス科・カリブラコア属
- 英名
- Million bell
- 原産地
- 日本
- 開花期
- 4~11月
- 花の色
- 赤、紫、ピンク、黄、白、複色など
- 別名
- ー
ミリオンベルとは?どんな花を咲かせる?
ミリオンベルはカリブラコアの園芸品種で、日本のサントリーフラワーズによって開発・販売されました。数種類のカリブラコア属の原種を交配し、1990年に園芸品種として登録されています。カリブラコアやペチュニアは、高温多湿に弱い性質が日本での栽培にとっては欠点でしたが、品種改良の結果、日本でも育てやすく、病気に対する抵抗力が強くなりました。
草姿はペチュニアを小さくしたような感じで、花はペチュニアととてもよく似ています。ペチュニアよりもたくさんの花が咲くことから「Million bell(百万の鈴)」と名付けられました。
ミリオンベルの育て方のポイントは?
日当たりと風通しのよい場所で育て、花が咲く時期に肥料をたっぷりと与えることがポイントです。ナス科で連作障害を起こしやすいので、もともとナス科の植物を植えた場所では育てないようにしましょう。
ミリオンベルの苗植えの時期と方法は?
種は市販されていないことから、苗を鉢植えや地植えにして育てていきます。4~5月が植え付けの適期でです。鉢植えは、10号鉢に3株が植え付けの目安。地植えのときは、株同士の間隔を10~20cm空けるようにしてください。一年草なので、その後の植え替えは必要ありません。
ミリオンベルの土作り、水やり、肥料の与え方は?
土作り
水はけがよく、有機質を豊富に含んだ弱酸性の土を好みます。鉢植えは、赤玉土(小粒)2:ピートモス2:腐葉土1の割合で混ぜた土がおすすめです。市販の「サフィニア用の土」や「ミリオンベル用の土」を利用でしてもかまいません。地植えは、ナス科を育てたところ以外の水はけのよい場所を選び、よく耕してから腐葉土や堆肥を2~3割混ぜておきます。
水やり
ミリオンベルは過湿を嫌うので、土が湿っているときの水やりは厳禁です。鉢植えは、土の表面が乾いてからたっぷりと水を与えます。地植えは特に水やりは必要ありません。むしろ、梅雨の時期は雨除けをしてあげましょう。花に水がかかるとしおれてしまうので、株元へ注ぐように水を与えるとよいですよ。
肥料の与え方
植え付けるときに、ゆっくりと効く緩効性化成肥料を土に混ぜ込んでおきます。そして、植え付けから1週間ほどたったら、薄めた液体肥料を10~15日に1回定期的に真夏を除いた10月頃まで与えます。また、切り戻しをしたときは、緩効性肥料を株元に少し施すと生育がよくなります。
ミリオンベルの剪定の時期と方法は?
摘心
植え付け後2週間ほどたち、つるが伸びてきたら先端を摘み取っていきます。そこから左右にわき芽が生え、株がこんもりとしげっていきます。
切り戻し
5~6月に、草丈を1/2~1/3の長さに切り戻します。これによって、株が蒸れるのを防ぐことができます。
花がら摘み
枯れた花をそのままにしておくと、病気や害虫を引き寄せる原因となってしまいます。しおれた花はこまめに摘み取りましょう。
ミリオンベルの増やし方!挿し木はしてもよい?
カリブラコアは、挿し木で増やすことができるので、ミリオンベルも同様です。ただ、植物パテントや植物特許と呼ばれる品種なので、むやみに増やしてはいけません。
ミリオンベルの栽培で注意する病気や害虫は?
アブラムシ
新芽や葉の裏に寄生し、汁を吸って弱らせる害虫です。繁殖力が旺盛なので、発生したらすぐに殺虫剤をまいて対処します。
オンシツコナジラミ
植物に触れるとふわふわと飛び出てくる白い虫で、葉の裏に寄生していて栄養を吸い取ります。幼虫から成虫まで一度に発生するので、退治がむずかしいとされています。発生したら、定期的に殺虫剤を散布していきましょう。
ミリオンベルは夏のガーデニングに人気の花
ミリオンベルは、カリブラコアの中でも早い時期に発売が開始され、とても人気のある園芸品種です。定番の色だけでなく、今も次々に新しい色が発表され、豊富な花色がそろっています。ペチュニアよりも強く、育てるのも簡単なので、花壇の仲間に加えてみてください。
更新日: 2016年01月15日
初回公開日: 2016年01月15日