サンパラソルは、赤やピンクの鮮やかな色合いが特徴の夏の花です。日本のサントリーフラワーズが開発した、マンデビラの園芸品種です。つるを伸ばして生長し、緑のカーテンやアーチ仕立てにして楽しまれます。立体的なお庭を作りたいときには活躍してくれますよ。今回は、そんなサンパラソルの育て方について、挿し木や植え替えの時期と方法をご紹介します。
サンパラソルの育て方のポイントは?
普段は日当たりのよい場所で育て、冬になったら室内に取り込んで防寒をすることが、長く育てるポイントです。サンパラソルは亜熱帯地域が原産で、寒さに弱い性質をもっています。日本では、戸外で冬を越すことができないので、たとえ地植えにしたとしても、秋になったら土から掘り上げ、鉢に植え替えましょう。
開花時期 | 5月〜10月頃 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
冬越し | 鉢に植え替えて室内で育てる |
サンパラソルの苗植えの時期と方法は?
4~6月が植え付けの適期です。鉢植えは、苗よりも1回り大きな鉢を準備し、底に鉢底石を敷いてから植え付けるとよいですよ。地植えは、半日以上日光の当たる場所を選び、1回り大きな植え穴を掘って植えてください。
サンパラソルの土作り、水やり、肥料の与え方
土作り
サンパラソルは、水はけがよく栄養分を豊富に含んだ土を好みます。鉢植えは、サフィニア用培養土など市販の培養土を使うと簡単です。自分で配合するときは、赤玉土(小粒)3:ピートモス4:腐葉土2:パーライト1や、赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で混ぜた土がおすすめです。地植えは、植え穴を掘った土に腐葉土を2~3割混ぜて水はけをよくしておきます。
水やり
乾燥気味に育てるようにします。水を与え過ぎると、根腐れを起こすので注意してください。鉢植えは、土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりをします。花に水がかかるとしぼんでしまうので、株元に注ぐように与えるのがポイントです。地植えは降雨だけで十分育ちます。
肥料の当て方
植え付けるとき、ゆっくりと効く緩効性化成肥料を土に混ぜておきます。その後は、7~15日に1回、花が咲き終わるまで液体肥料を与えると花つきがよくなります。
サンパラソルの手入れ!誘引や剪定の時期と方法は?
誘引
サンパラソルは発育がよく、つるをどんどん伸ばして生長します。鉢植えはあんどん支柱、地植えはトレリスやネットを近くにはり、つるを誘引していきましょう。つるは、反時計回りに絡ませていくようにしてください。また、つるを切ると花付きが悪くなってしまうので、剪定は控えめにしてくださいね。
剪定
剪定は基本的に必要ありません。ただ、枯れた花をそのままにしておくと、病気や害虫を招く原因となってしまいます。しぼんできた花はこまめに摘み取ります。
サンパラソルの植え替えの時期と方法は?冬越しできる?
植え付けてから3~4ヶ月後に花期を迎えます。この頃、品種によっては大きく育ち、バランスが悪いようであれば、1回り大きな鉢に植え替えて生育を促してあげましょう。ただし、元から大きすぎる鉢に植えると、過湿で立ち枯れを起こすことがあります。
また、冬を越すために、地植えにしていたものは花が咲き終わったら鉢に植え替え、室内に取り込んでください。このとき、草丈は30cmほどに切り詰めます。鉢植えは、毎年5月頃、1回り大きな鉢に植え替えるとよいですよ。
サンパラソルの増やし方!挿し木の時期と方法
サンパラソルは挿し木で数を増やすことができます。気温が20~25度になる5~9月に、茎を5cmほどに切り、赤玉土(小粒)やバーミキュライトなど清潔な土に挿していきましょう。
茎を切ったときに出る白い乳液は、水できれいに洗い流してください。植え付けたら半日陰で土が乾かないように水やりをして管理し、根が生えるのを待ちます。
サンパラソルの育て方で注意する病害虫は?
アブラムシ
サンパラソルは、5~9月にアブラムシの被害にあいやすくなります。茎や葉っぱに寄生されると、栄養が吸われて株の発育が悪くなってしまうので、見つけたら早めに殺虫剤を散布してください。ニテンピラムを含む殺虫剤がおすすめです。
サンパラソルで夏のガーデニングを楽しもう
サンパラソルは品種によって育つ大きさが違い、その仕立て方も様々です。育てる場所や好みによって品種を選ぶと、管理が簡単になりますよ。夏は色鮮やかな花をガーデニングで楽しむにはうってっ付けの季節。自分好みの姿にサンパラソルを仕立てて、夏の花壇を彩ってみてください。
更新日: 2022年01月26日
初回公開日: 2016年02月23日