庭やベランダ、リビングと、目に留まる場所に花があると、気持ちが落ち着きますよね。また、季節によって咲く花で、あたりを明るい雰囲気で包んでくれます。
ただ、はじめからむずかしいものを選ぶよりは、簡単なものから安心して育てていきたいですよね。そこで今回は、一年草や多年草など、初心者におすすめの育てやすい花をまとめました。
育てやすい花ってどんな花?
花には様々な種類がありますが、育てやすいのは、「丈夫で暑さや寒さに強く、お手入れもそれほど必要ない種類」でしょう。
地域によっても変わるので、選ぶ際はご自身の住んでいるところの気温なども考えてみてください。
一年草の育てやすい花
1. パンジー/ビオラ
冬から春の寄せ植え花材として重宝されるパンジーやビオラ。低い草丈に似合わず、色鮮やかな大きい花を咲かせます。
種まきからでも簡単に発芽し、地植えは日当たりのよい場所に植え付ければ、ほとんど手間をかけずに育てられる手軽さが人気です。低木の下や背の高い花と一緒に植え付けるのがおすすめですよ。
植付期 | 種まき:8~9月 苗植え:10~11月 |
開花期 | 11~6月 |
コスモス
コスモスは、和名で「秋桜」と書くように、秋を代表する一年草です。ただ、近年は品種改良によって早咲きの品種も生まれ、夏からでもそのきれいな花をガーデニングで楽しめるようになりました。
野に咲く花のイメージどおり、性質は丈夫。日光を浴びれば、たくさんの肥料を必要とせず、美しい花を咲かせてくれますよ。
植付期 | 種まき:3~7月 苗植え:4~6月 |
開花期 | 6~11月 |
インパチェンス
インパチェンスは、アフリカホウセンカという別名をもつ、夏に人気の花です。赤やピンク、オレンジと鮮やかな花色が多く、たくさんの茎を伸ばしてこんもりと茂ることが特徴。
日に当たらない場所でも元気に育ってくれるので、日当たりの悪いシェードガーデンにも活用できます。多湿を好み、水を切らすと葉が垂れ下がるので、元気がないと感じたときは午前中から夕方にたっぷりと水を与えてください。
植付期 | 種まき:3~6月 苗植え:5~7月 |
開花期 | 6~10月 |
ガザニア
ガザニアは、南アフリカ原産の草花で、夏の太陽のようなオレンジ色の花です。元々は多年草ですが、寒さに弱く冬には枯れてしまうことから、日本では一年草として扱われます。
ただ、近年は耐寒性の高い品種も登場しており、その楽しみ方の幅は広がっていますよ。
草丈が15~40cmと程よく、日当たりと土の水はけさえよければ元気に育ってくれるので、夏のガーデニングには欠かせない存在です。
植付期 | 種まき:4~5月 苗植え:3~5月 |
開花期 | 5~10月 |
ペチュニア
ラッパ型の花をいっぱいに咲かせるペチュニア。「花壇の女王」と呼ばれ、花色や花姿のバリエーションが豊富なことから、夏の寄せ植えによく利用されます。
元々は、雨に当たると花が傷むことや、寒さに弱いことから人気がありませんでしたが、園芸品種のサフィニアによって一躍人気の植物となりました。
花にかからないように水やりをするのは大切ですが、神経質にならずに栽培を楽しめますよ。多年草ですが、冬越しが難しいため一年草と考えた方がいいでしょう。
植付期 | 種まき:4~5月 苗植え:4~5月 |
開花期 | 4~10月 |
多年草の育てやすい花
ゼラニウム
ゼラニウムは、開花期がとても長いことで知られる多年草です。江戸時代に日本に渡ってきてからというもの、街角や公園など様々なシーンの彩りに利用されてきました。
また、花から漂うあまくよい香りには、虫を遠ざける効果も。ベランダや窓辺に鉢を置けば、害虫対策にもなりますよ。特別な手入れを必要としないので、初心者でも色々な場所に植え付けて楽しめます。
植付期 | 種まき:5月/9月 苗植え:3~5月/9月 |
開花期 | 3~11月 |
マーガレット
「好き、嫌い、好き」とつぶやきながら、マーガレットの花びらを摘みとったことはありませんか?世界各地で恋占いの花として使われ、花びらがかわいらしい雰囲気をもっています。
また、品種改良によって、白以外にもピンクや赤、黄色の花色があるので、いくつかの品種を植え付けるだけでもまとまった寄せ植えに仕上がりますよ。
植付期 | 苗植え:3~5月 |
開花期 | 3~6月 |
アメリカンブルー(エボルブルス)
アメリカンブルーは、くっきりとした真っ青な花色が目を引く多年草です。草丈は20~40cmとあまり高くならず、地面をはうように四方八方に広がって生長します。
この性質を生かして、ハンギングや花壇の縁取りに利用するのがおすすめです。日当たりのよい場所を選べば、次々と花を咲かせ、翌年も元気に育ってくれますよ。
ただし、気温が5度以下になると枯れてしまうので注意してください。
植付期 | 苗植え:3~6月 |
開花期 | 5~11月 |
バーベナ
5枚の花びらをつけた小さな花を茎先にたくさんつけるバーベナ。一年草タイプもありますが、初心者が育てるなら丈夫な多年草タイプがおすすめです。
また、種類が多く、立ち性タイプやほふく性タイプなど育ち方も様々。庭に広いスペースがあるなら、ほふく性タイプをグランドカバーに活用しても楽しそうですね。
植付期 | 種まき:3~4月/9~10月 苗植え:5~7月 |
開花期 | 4~11月 |
クリスマスローズ
クリスマスローズは、名前の通りクリスマスの時期に花を咲かせる常緑性の植物です。名前にローズとついていますが、バラ科ではなくキンポウゲ科に分類される別の植物で、アネモネの仲間にあたります。
釣り鐘のように首をもたげながら大きな白やピンクの花を咲かせ、茎を横へどんどん広げて生長します。お庭に植えたら手入れも特に必要なく、6~7年ほど植え替えずに長く楽しめますよ。
植付期 | 種まき:5~6月/9~10月 苗植え:10~12月 |
開花期 | 12~4月 |
一年中咲いている育てやすい花はないの?
ゼラニウムなどは四季咲き性といって、気温が適していれば一年中咲いていることもあります。しかしそういった品種はあまり多くありませんので、開花期の長い花を季節ごとに楽しむのがおすすめです。
初心者でも育てやすい花からガーデニングに挑戦しよう
ガーデニングをはじめたばかりだと、どんな植物を、いつ、どのように植え付ければいいのか全く検討もつきませんよね。
しかも、園芸用語には普段聞き慣れないものがたくさんあります。ただ、意気込む必要はありません。まずは、今回ご紹介したような、丈夫であまり手がかからない植物からはじめてみてください。
きっと心配するよりも先に、きれいな花を咲かせて楽しませてくれますよ。
更新日: 2021年11月24日
初回公開日: 2016年04月03日