花は、それぞれ花言葉をもっています。西洋で生まれた花言葉は、当時の厄災や災害、不幸など、花の周りで起きたことや花びら、花の性質などが由来になっています。当時のエピソードが不幸であればネガティブな花言葉が、よいことであればポジティブな花言葉が付けられているんですよ。今回はそんな花言葉の中でも「嫉妬、孤独、絶望」という意味をもった花を10種紹介します。
嫉妬、孤独、絶望の意味の花言葉をもった花10選
1.黄色のバラ(薔薇)
花束のプレゼントといえば「バラ」をイメージする方も多いのではないでしょうか。「愛」「美」という花言葉をもつことから、古くから恋人への贈り物として人気がありました。
一方で、色ごとの花言葉では、黄色のバラに「不貞、嫉妬、恋に飽きた」という意味が付けられています。プレゼントするときは、最近、恋人との関係が悪くないか確認したり、メッセージを添えたりするとよいですよ。
2.マリーゴールド
オレンジ色がさんさんと輝く太陽のような印象のマリーゴールド。「聖母マリアがもつ黄金の花」という意味をもち、聖母マリアを称える花として受け継がれてきました。
そんな聖母マリアに関わる花でありながら、「嫉妬、絶望、悲しみ」というネガティブな花言葉が付けられているのはなぜなのでしょうか?それは、キリスト教では、黄色は裏切り者ユダを象徴とする色だからなんですよ。
プレゼントするにはあまりおすすめできない花言葉をもっていますが、虫を寄せ付けないコンパニオンプランツとしての一面があるので、ガーデニングでは重宝する存在です。
3.エリカ
エリカは、南アフリカやヨーロッパ、地中海沿岸が原産の常緑樹です。冬になると小さいピンクの花をたくさん咲かせます。エリカ属には、700種以上の野生種があり、日本には大正時代に多くの種類が持ち込まれてきました。
「孤独」や「寂しさ」という花言葉は、風の吹きすさぶ荒野に自生する姿から付けられたといわれています。
4.シクラメン
シクラメンは、赤色や白色、ピンク色の花びらをもった多年草です。白色は「清純」、ピンク色は「憧れ、内気、はにかみ」、赤色は、「嫉妬」と色ごとに違う花言葉をもちます。
名前に「し、く(死、苦)」という語呂合わせが入っていて不吉なイメージがあり、赤色の花が血をイメージすることからお見舞いにはNGとされています。
5.キンセンカ(金盞花/カレンデュラ)
キンセンカは、南ヨーロッパが原産の一年草や多年草です。オレンジ色や黄色など明るくかわいらしい花が印象的で、「絶望、悲観、悲しみ」といった花言葉をもちます。
これは、ギリシャ神話のクリティとアポロンの物語に由来しています。失恋の末にクリティがキンセンカに姿を変えたといわれていることから、ネガティブな意味が多く付けられました。
6.ギョリュウモドキ
ギョリュウモドキは、エリカに近い仲間の常緑低木です。19世紀の初めにエリカ属から分離され、現在ではカルーナ属に分類される唯一の植物となっています。ヨーロッパや北アフリカが原産で白、ピンク、紫の小さなかわいらしい花を咲かせます。
現在では人気のある高山植物として知られていますが、そのかわいらしい花姿とは裏腹に「孤独」という花言葉が付けられています。
7.赤色のヒヤシンス
ヒヤシンスは、ユリ科・ヒヤシンス属に分類される球根植物で、細長い茎に鮮やかな色の花をたくさん付ける姿から、花壇や水耕栽培で楽しむ植物として人気があります。
花名は、ギリシャ神話の美青年ヒュアキントスに由来して付けられました。全体の花言葉としては、「スポーツ、ゲーム、遊び、悲しみを超えた愛」と一風変わったポジティブなイメージなのですが、赤色のヒヤシンスには「嫉妬」という花言葉が付けられています。
ヒヤシンスをプレゼントにするなら、ピンク、白、青色がおすすめです。
8.赤色のアネモネ
春の気持ちよい風に揺られ、赤色や青色の花を咲かせる、地中海沿岸が原産のアネモネ。赤く情熱的な花色から、「君を愛す」という花言葉をもつ一方で、「はかない恋、恋の苦しみ、見捨てられた」といったネガティブな花言葉を併せ持つちょっと変わったお花です。
恋人と別れた後にプレゼントしないよう、タイミングには気を付けてくださいね。
9.ムスカリ
ムスカリは、地中海沿岸が原産の球根植物です。春になると、青、紫、白、黄、ピンク色でぶどうのように丸く膨らんだ花を咲かせます。花言葉は「失望、絶望」といったネガティブなものと「寛大な愛、明るい未来」といったポジティブなものがあります。
ネガティブな花言葉が付けられたのは、ヨーロッパではもともと青色が「悲しみの象徴」や「高貴の象徴」とされていたからです。
10.アザミ
アザミは、ギザギザした花姿が特徴の植物です。独特な花姿から「独立、報復、厳格、触れないで」というネガティブな花言葉をもっており、プレゼント用の植物としては好まれません。
ただ、150種を超える品種の多さから観賞用として育てられ、アーティチョークのように食用に利用されることもあります。
嫉妬や孤独、絶望の花言葉には悲しいエピソードがある
今回ご紹介した花はどれもきれいなものばかりで、まさかこんな花言葉だったなんて…と思う方も多いかと思います。ただ、どうしてこのような花言葉が付けられたのかという背景を知ると、ちょっとその花のことが愛おしく思えるかもしれません。
大切な人に花を贈るときには、誤解を与えてしまわないためにも、一度花言葉を調べてみるとよいですね。
更新日: 2021年12月08日
初回公開日: 2016年05月20日