夏の直射日光は、気持ちのよいものですが、気温が高くなるにつれて食欲が減退するなど体力が奪われてしまうこともよくあります。そんなときに、夏野菜を食べると元気がでます。それは、βカロテンやビタミンC、ビタミンEなど、夏バテを防ぐような栄養素が多く含まれているからなんです。そんな夏野菜を栽培して、厳しい暑さを乗り越えるために役立ててみませんか?
今回は、ガーデニングにおすすめの夏野菜を7つ、特徴や育て方のポイントを交えてご紹介します。
収穫期間が長い夏野菜の栽培!育て方は?
1. トマト
家庭菜園をするなら、1度は栽培されるのがトマトです。真っ赤でジューシーな実は、酸味もほどよいことから、世界中の料理に利用されています。特にイタリア料理には欠かせない存在ですよね。今では8,000を超える品種があり、色々なものを育てて食べ比べて見るのも楽しみ方の1つとなっています。
メジャーな存在でありながら、病害虫の被害にあいやすいことから、栽培は意外と大変。特に、同じナス科の植物を育てた土だと、連作障害が発生しやすいので注意しましょう。また、きちんと芽欠きや摘果をすることがおいしい実を収穫するポイントです。
植付期 | 4~6月 |
収穫期 | 6~9月 |
2. キュウリ
キュウリは、パリッとした歯ごたえがおいしく、サラダの具材や漬物などにして楽しまれる夏野菜です。豊富に含まれているカリウムには、余分な塩分を体外に排出する作用があり、体内の水分量を調節したり、むくみの解消をしたりといった効果が期待できます。また、体を冷やす効能から、体がほてる夏には、ぜひ食事に取り入れたい野菜でもあります。
風通しと日当たりのよい場所に植え付け、たっぷりと水を与えることが栽培のポイント。特に乾燥しやすい夏に収穫期を迎えるので、水切れには注意してください。また、トマト同様ウリ科の野菜なので、連作障害には注意して毎年同じ土で栽培しないようにしましょう。
植付期 | 4~5月 |
収穫期 | 6~9月 |
3. ナス(茄子)
煮ても焼いても揚げてもおいしいナスは、レシピのレパートリーが多い夏野菜ノ1つです。ミネラルや水分が多く、夏バテ予防にも最適。また、ナスニンと呼ばれるポリフェノールには強い抗酸化作用があり、コレステロール値を下げる、眼精疲労の解消などに効果があるとされています。
ただ、最も連作障害を起こしやすい野菜なので、必ず新しい土で育てます。乾燥にも弱いので、夏になる前に土の表面をフィルムやワラで覆うマルチングを施しておくとよいですよ。どんどん実を付けていくので、最初の実を早めに摘み取ると株の栄養が温存され、長く収穫を楽しめます。
植付期 | 4~5月 |
収穫期 | 6~9月 |
4. ピーマン
ピーマンは、ほろ苦い味わいがクセになる唐辛子の仲間の夏野菜です。子供の頃は苦手だったという人も多いかもしれませんね。ただ、ビタミンAやC、鉄分、カルシウムといったビタミンやミネラルを豊富に含み、夏バテの解消にはもってこいの夏野菜なんです。1株で40~50個とたくさんの実を収穫できるのも、栽培するうえでうれしいポイントになります。
乾燥した環境で育てたり、肥料が足りなかったりすると、苦味がましてしまいます。植え付けたら、鉢植え、地植えにかかわらず、土の表面が乾いたら水やりをしていきましょう。また、はじめての実が付いてからは、2週間に1回緩効性化成肥料を与えるか、1週間に1回液肥を水やり代わりに与えると、生育が促せますよ。
植付期 | 4~6月 |
収穫期 | 6~11月 |
収穫期間が短い夏野菜の栽培!育て方は?
5. かぼちゃ
かぼちゃは、βカロテンやビタミン類が豊富に含まれ、風邪や高血圧、動脈硬化の予防、免疫力アップや美肌効果に至るまでさまざまな効果を持つ緑黄色野菜です。栽培期間が短く、高温や低温、乾燥にも強く丈夫なことから、家庭菜園をはじめた人が栽培にも向いています。
たくさん実らせるには広いスペースを確保し、人工授粉をさせることがポイントになります。株同士の間隔を鉢やプランターなら30cm以上、畑なら60~100cm空けるのが最適です。
植付期 | 5~6月 |
収穫期 | 6~8月 |
6. オクラ
健康食材として注目されているが、ネバネバした食感が特徴の夏野菜オクラです。和えものやサラダに加えるとおいしいですし、天ぷらにすれば甘みも引き立ちます。また、実を付ける前に咲くクリーム色の花は、朝顔のようでかわいらしいですよ。
アフリカ原産の夏野菜なので、暑さに強い反面寒さには弱く、植え付ける時期は霜が降りる心配がなくなってからにします。そして、日当たりや水はけのよい場所を選び、乾燥気味に育てていきます。
植付期 | 4~6月 |
収穫期 | 6~8月 |
7. ズッキーニ
ズッキーニは、炒めものやピクルスの材料として食卓に定着しつつある夏野菜です。最近では、イタリア料理などに使われ、見た目はキュウリに似ていて、ビタミンBやC、カロテンなど栄養が豊富なのが特徴です。
収穫期が長いことから、たくさんの実を穫るときは肥料を切らさないようにします。植え付ける土には堆肥とゆっくりと効く緩効性化成肥料をたっぷりと混ぜ込んでおきます。その後は、2~3ヶ月に1回緩効性肥料をまいていきましょう。
植付期 | 4~6月 |
収穫期 | 6~8月 |
夏野菜を家庭菜園で栽培してみよう
夏野菜には、色とりどりの緑黄色野菜でカロテンやビタミン、ミネラルを豊富に含む食材が多くあります。旬のおいしさを採れたての新鮮さそのままに、家族とともに健康になれたらすてきな夏が過ごせそうですよね。基本鉄器に手間のかからないものが多いので、家庭菜園をはじめるなら夏がおすすめですよ。
更新日: 2021年07月28日
初回公開日: 2016年05月25日