様々な種類や品種があるミント。その中でも、リンゴのような甘く優しい香りを漂わせるのが、アップルミントです。生のままお湯に浮かべてお茶にしたり、サラダに加えたりして楽しめますよ。また、育て方も他のミント同様とっても簡単です。今回は、そんなアップルミントの育て方について、種まきの時期と方法などをご紹介します。
アップルミントの育て方のポイントは?
日当たりと水はけのよい場所に植え付ければ、特に手間をかけなくても育つ丈夫な植物です。ただし、直射日光に当てると葉焼けを起こしてしまうので、直射日光は避けてください。
ただ、繁殖力が旺盛で、どんどん地下茎を伸ばして生長してしまい、手にあまることもあります。あまり広がってほしくないときは、地下茎が伸びないよう地面に板やブロックを埋めておくと安心です。
開花時期 | 7月〜9月 |
耐陰性 | やや弱い |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
アップルミントの種まきや苗植えの時期と方法は?
種まき
3~6月か9~10月に種まきを行います。種がとても小さいので、同量の砂を混ぜてから、薄紙を使って土にまくとまんべんなくばらまけますよ。
種は、育苗ポットや育苗箱にばらまいていきます。そして、軽く土を被せたら、土が乾かないよう霧吹きなどで水やりをして管理していきます。発芽したタイミングと、本葉が2~3枚になったときに、生育のよいものだけを残して間引き、本葉が6~8枚になったら鉢や地面に植え替えていきましょう。
苗植え
3~6月か9~10月に、鉢かプランター、地面に植え付けていきます。鉢植えは5~6号鉢に1株、60cmプランターには2~3株が植え付けの目安です。地植えは、株同士の間隔を20~30cm空けて植えてください。
アップルミントの土作り、水やり、肥料の与え方は?
土作り
水はけと水もちのバランスがよい土であれば、土質は選びません。鉢やプランター植えは、赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で混ぜた土か、そこへ2割ほどバーミキュライトを加えたものがおすすめです。市販のハーブ用培養土を使ってもかまいません。地植えは、植え付ける前に土をよく耕し、腐葉土をたっぷり混ぜ込んでおきます。
水やり
アップルミントは、やや湿り気のある環境を好みます。しかし、湿りすぎていると根腐れを起こしてしまいます。鉢やプランターの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。地植えは、特に水やりの必要はありません。
冬になると地上部は枯れてしまいますが、宿根草なので根が残っていれば翌年また芽吹きます。真冬も忘れずに水やりを続けてください。
肥料の与え方
肥料の与えすぎは香りを弱める原因になります。春に芽が出てきたら、ゆっくりと効く緩効性肥料を少量施すだけで十分です。
アップルミントの剪定の時期と方法は?
草丈が20cmほどに生長したら、芽の先端を摘み取る「摘心」をしていきます。この作業によって、摘み取ったところからわき芽がたくさん生え、株が茂って収穫量を増やすことができます。
そして、その後は再び草丈が20cmほどになったら、順次下の方から葉っぱを摘み取っていきましょう。定期的に収穫をすることで風通しがよくなり、病気や害虫の被害にあいづらくなりますよ。また、花が咲くと、葉っぱが固くなるので、種を収穫するとき以外は、花芽も摘み取っていきます。
アップルミントの植え替えの時期と方法は?
鉢植えは、すぐに根が鉢いっぱいに広がってしまうので、毎年植え替えをします。また、地植えであっても、植えっぱなしにすると香りが落ちてきてしまうので、2~3年に1回は株分けを兼ねて植え替えをするのがおすすめです。
3~6月か9~11月に、土から株を掘り起こし、1回り大きな鉢に植え替えてください。手順は、植え付け時と同じです。
アップルミントの増やし方と時期と方法は?
アップルミントは、種まき、挿し木、株分けで数を増やすことができます。ただ、種まきによって増えた株は、親株よりも香りが弱まるため、あまりおすすめできません。挿し木や株分けは、4~5月か9~10月が適期となっています。
挿し木
茎を10~15cmほどの長さに切り落とし、先端の葉っぱを2~3枚残して、他を摘み取ります。そして切り口を1時間ほど水に浸けたら、赤玉土(小粒)など清潔な土に茎を挿していきましょう。繁殖力が強いので、土が乾かないよう水やりをして管理すれば、すぐに根が生えてきますよ。根が十分に生えたら、鉢や地面に植え替えて、通常通り管理してください。
株分け
植え替えを兼ねて、掘り起こした株を分けていきます。根についた土をほぐしながら落としたら、それぞれに均等に茎葉がつくよう、手やナイフで地下茎を分けてください。そして、それぞれを鉢や地面に植え付ければ完了です。
アップルミントは繁殖力旺盛なハーブ
アップルミントはとても丈夫で繁殖力の強いハーブです。そのため、病気や害虫の心配が少なく、初心者でも育てやすいですよ。また、ペパーミントよりも香りがやわらかいので、ミントの強い香りが苦手な方にもおすすめです。おうちのベランダやキッチンなどちょっとした場所で、育ててみてください。
更新日: 2022年03月30日
初回公開日: 2016年02月27日