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根菜とは?旬の季節ごとに知られる種類は?

根の部分を煮たり炒めたりして楽しむ根菜類。冬になるとなぜか食べたくなりますよね。ビタミンC、Eや鉄をはじめとするミネラルを豊富に含み、美と健康をサポートする女性にうれしい食材として知られるものが多くあります。今回は、そんな根菜とは何かと、よく知られる根菜の種類をいくつかご紹介します。

根菜とは?

根菜とは、土に埋まっている部分を食べる野菜の総称で、「根菜類」とも呼ばれます。名前に「根」と付いていますが、必ずしも根だけを食べるのではなく、地下に埋まる茎(地下茎)や根と茎が合わさった担根体(たんこんたい)を食べるものも含みます。例えば、じゃがいもは根菜として扱われますが、私たちの食べているところは茎が大きくなったものなんですよ。

根菜の中でも保存がきくものは通年栽培されますが、基本的には秋冬が旬。春夏は、冬に収穫した貯蔵品やまだ若いうちに早どりしたものが出回ります。水分が少なめでかたいものが多く、加熱すると甘みを増すことから、あたたかい煮込み料理や鍋物、スープの具材としてよく利用されます。

季節ごとに知られる種類は?

■春

1. 新じゃがいも

じゃがいも 種類 収穫

春先~初夏に出回る早どりのじゃがいもです。「男爵」や「キタアカリ」を葉が枯れる前に収穫して、貯蔵せずにそのまま出荷されます。普通のじゃがいもより小粒で皮が薄いので、皮ごと調理してフライドポテトや甘辛煮にするとおいしいですよ。

2. 長芋(春掘り)

ナガイモ 山芋 ヤマイモ 長芋

「山のうなぎ」と呼ばれるほど滋養強壮によいとされる長芋。春に出回るのは3~4月に収穫される「春掘り」のもので、うま味とコクがギュッとつまった濃厚な味わいをしています。冬が旬の「秋掘り」よりも粘り気が強く、から揚げや煮物、ソテーなど火を加えた料理に向いています。

■ 夏

3. 新生姜

ショウガ 根 芽

新生姜とは生姜の新しい根の部分で、収穫後すぐの6~8月頃に出回ります。秋に収穫する根生姜(ねしょうが)に比べて小ぶりで皮が白っぽく、控えめな辛みでやわらかい歯ごたえをしています。赤い茎の色素を染み込ませた甘酢漬けは、お寿司屋さんの「ガリ」として知られています。

4. 新ゴボウ

ごぼう ゴボウ 牛蒡 根菜

別名「夏ゴボウ」とも呼ばれる新ゴボウ。秋に種をまいて、春~初夏に収穫する若どりのゴボウです。秋~冬が旬の一般的なゴボウよりも、繊維がやわらかくアクも少ないので食べやすいですよ。サッと茹でてサラダやマリネに使うと、上品な香りが広がります。

■ 秋

5. さつまいも

サツマイモ

秋の根菜の代表的存在であるさつまいもは、石焼芋でお馴染み。ほかにも天ぷらや煮物などの和食はもちろん、焼酎やスイーツまで幅広い食品に利用される根菜です。収穫は8~11月ですが、最もおいしくなるのは2~3ヵ月後の10~1月頃となっています。貯蔵熟成することで水分が抜け、でんぷんが糖に分解されて甘みが増すんですよ。

6. サトイモ(里芋)

サトイモ 里芋2 

サトイモとは、東南アジア原産のタロイモの一種です。じゃがいもと同じように根ではなく膨らんだ地下の茎を食べます。品種によって少し時期はずれますが、旬は秋~冬になります。最も早く出荷される「石川早生」は8~9月、代表品種の「土垂(どだれ)」は9~10月、おせち料理に使われる「八頭」は12月、それ以外の時期は貯蔵されたものが出回ります。

7. ヤーコン

ヤーコン

ヤーコンは、南米アンデス地方原産のキク科の根菜です。フラクトオリゴ糖が大量に含まれており、腸内の菌のバランスを整える健康食品として知られています。水分が多くて甘みもあるので、根菜というよりも果物のナシのような食感です。旬は10~12月頃で、生のままサラダや酢の物、加熱して和え物、炒め物、揚げ物、煮物まで用途の広い根菜となっています。

8. 人参(ニンジン)

人参 ニンジン 根菜

美容と健康にうれしいカロテンたっぷりの人参。根菜には珍しい緑黄色野菜で、家庭の常備野菜の定番です。主流の五寸人参は1年中手に入りますが、甘みが増して栄養価も高くなる旬は10~12月になります。おせち料理に欠かせない金時人参は、11~2月頃のお正月前後に旬を迎えます。

■冬

9. 大根(ダイコン)

ダイコン テーブル 根菜 栽培 冬 根菜

大根は根も葉も食べられて、幅広い料理に利用できる根菜です。食べたものの消化を助けたり、殺菌効果があったりすることから、魚や肉料理などの付け合せにも重宝します。煮物や漬物などに使う一般的な品種は晩秋~冬が旬で、おろして薬味に使う辛み大根は初夏~夏に旬を迎えます。

10. キクイモ(菊芋)

キクイモ 菊芋2

キクイモは、生姜のような形の根を食べるキク科の根菜です。秋にヒマワリに似たかわいい花を咲かせることから、観賞用としても栽培されています。旬は11~12月頃で、生のままでは日持ちしないため、主に乾燥チップやパウダー状に加工し、健康食品などに利用されています。

11. カブ(蕪)

カブ 根菜

カブは、育てやすいことから家庭菜園での栽培に人気の根菜です。地方品種が多いことでも知られ、全国各地で大小・色とりどりの約80品種が栽培されています。丸く太った部分は根ではなく葉の付け根。本物の根は細く伸びたヒゲ状の部分です。1年中店頭に並びますが、もともとは涼しい気候を好む野菜で、11~1月頃に旬を迎えます。

12. レンコン(蓮根)

レンコン

11~2月頃が旬のレンコン。蓮の水中に生える茎が膨れたもので、深い穴が「未来を見通す」として、縁起をかついでおせち料理やお祝いごとに使われます。サクサクした歯ざわりを生かすなら酢レンコンや煮物、ねっとりとした食感を楽しむならすりおろして蒸し物、揚げ物にするのがおすすめですよ。

根菜類を旬の時期に味わおう

小カブ かぶ 根菜

私たちが日頃口にする根菜は、根だけでなく茎葉までいろいろな部分を食べているんですね。同じ種類でも収穫時期によって食べ方が変わったり、その時期ならではの味があったりと、旬を意識すると食生活が豊かになります。家庭料理にもうまく取り入れて、季節の味覚を満喫してくださいね。

更新日: 2016年08月06日

初回公開日: 2016年08月06日

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