家の印象を引き立ててくれたり、引っ越しや出産などの思い出として植えられたりするシンボルツリー。しかし、マンションのベランダが狭い、住宅街なので大きい木を植えられないといった理由からシンボルツリーを植えるかどうか迷っている方もいるかもしれません。
今回は、そんな悩みを抱える方にピッタリな、玄関やベランダに置きたいシンボルツリーのおすすめ9選をご紹介します。
シンボルツリーとは?鉢植えでも育てられる?
シンボルツリーとは、名前に「シンボル」とあるように、「家の象徴」となる樹木のことです。家族の安心や繁栄などの願いを込めて、引越しや子供の誕生日などに合わせて植えられます。
本来は、庭へ大きな樹木を1本だけ植えるのですが、マンション住まいで場所がない場合は植木鉢などに植えた小さな植物をシンボルツリーにすることも可能です。
今回は、玄関やベランダに植木鉢で育てられる樹木についてご説明します。
シンボルツリーの選び方は?玄関やベランダにおきたい!
シンボルツリーの選び方の1つに、「植えた後の育てやすさ」があります。大型の植物の育成がはじめての方、そもそも植物を育てたことがない方は、「育て方」がとても心配になりますよね。
そんな方々から人気を集めているのが、常緑樹のシンボルツリーです。常緑樹とは、「常に緑色の葉っぱをつけた樹木」のことで、ようするに大型の観葉植物のような植物をさします。
常緑樹のメリットは2点。常に葉っぱがついているため、寂しくなりがちな冬の庭を彩ってくれることと、葉っぱが落ちないため掃き掃除などの手間が不要なことです。
シンボルツリーといっても、種類は多くどれを選んでよいのか最初はわからないものです。そんなときに役立つシンボルツリーの選び方のコツは3つあります。
それぞれ3つのコツについて詳しくみていきます。
1. どんな意味を込めたシンボルツリーなのか決める
シンボルツリーは、「子供の誕生祝い」や「記念日を忘れないため」など、何か特別なタイミングで植える樹木です。
まず、「誰のために」「何のために」植えるのかをはっきりさせて、どんな意味を込めたシンボルツリーが欲しいのかを決めましょう。
例えば「新築祝いで家族の繁栄と健康を願った」シンボルツリーであれば、「すでに大木の樹木で、繁栄や健康などの花言葉をもった樹木が似合っている」という流れで、樹木の種類を絞っていきます。
2. 植えた後の育てやすさを事前に調べる
シンボルツリーは、植えるだけでなく、ちゃんと長生きしてこそ意味をもちます。せっかく植えても、すぐに枯れてしまっては縁起が悪く、よい気分ではありませんよね。
そのため、「気候」や「気温」、「土質」など、そもそも庭や植木鉢で育てられる植物なのか、最初の段階で調べておくと安心です。
例えば、冬に雪が降る、気温が著しく下がるマンションのベランダで育てるのであれば、寒さに強く、背が高くならない樹木を選んであげましょう。
インターネットで購入するのであれば、メールや電話、書籍で事前に樹木を調べ、店舗で購入するのであれば店員さんに育てやすいかどうかを聞くのがおすすめです。
3. 「紅葉」や「実の収穫」など、家の象徴以外の使い道を考える
「家の象徴」以外にも、シンボルツリーには「風情や景観作り」という庭木としての役割があります。
秋の紅葉を楽しみたいのであれば、モミジやカエデのような落葉樹にしたり、「紅葉後の落ちた葉っぱの掃除がめんどう」であれば葉っぱを落とさない常緑樹を選んだりしても構いません。
あるいは、オリーブやビワなど果実を収穫できる種類を植えるのも栽培する楽しみが増えておすすめですよ。
日陰の玄関やベランダでも育てやすいシンボルツリー2選
シンボルツリーの中でも丈夫で育てやすく、植木鉢でも育てられる人気の常緑樹。今回は、特徴や育て方などを混じえながら、植木鉢で育てられるおすすめの9選をご紹介します。
1. オタフクナンテン
花言葉:『私の愛は増すばかり』『機知に富む』『福をなす」『よい家庭』
オタフクナンテンは、庭園などによく植えられているナンテンの園芸品種です。高さは最大で50cmほどにしかならず、植木鉢で育てたい方におすすめです。
植木鉢で育てるなら、土の表面が乾いてから、たっぷりと水を与えるのがポイント。庭先や家の入口周りであれば水やりの必要はありません。
他にも、病害虫の心配がなく丈夫で育てやすい点もオタフクナンテンのよいところです。『福をなす』『よい家庭』など縁起のよい花言葉をもち、秋から冬にかけては葉が紅く染まる紅葉も楽しめるおすすめの樹木です。
2. 斑入アオキ(まだらいりあおき)
花言葉:『永遠の愛』『変わらぬ愛』
葉のまだら模様が特徴的なアオキの斑入り品種です。1年中緑の葉っぱをつけることから、『永遠の愛』『変わらぬ愛』などの花言葉をもっており、結婚記念のシンボルツリーを探している方にピッタリ。
光沢のある美しい葉や、生長するとかわいらしい真っ赤な実をつけるところも人気のポイントです。寒さに強く、日陰でもよく育ち、自然に樹形がまとまるので剪定をしなくても構いません。
育てる手間が少ないので、忙しくて時間のない方にもおすすめです。
玄関やベランダに彩りがほしい!花が咲くシンボルツリー2選
1. アベリア
花言葉:『優美』『強運』
アベリアは、6~11月の長い間花を咲かせる常緑樹です。街路樹として植えられるほど排ガスに強く、交通量の多い地域に住んでいる方におすすめです。
丈夫で育てやすい反面、生長が早いので半年に1回の剪定が必要といわれています。ただ、最近では生長の遅い園芸品種もでているので、ぜひ探してみてください。
2. オオムラサキツツジ
花言葉:『節度』『慎み』
オオムラサキツツジは、ツツジの園芸品種です。ツツジと同じ4~5月頃に花を咲かせ、赤紫色をした花びらの咲き姿は、女性を象徴する植物として知られています。
和洋のテイストを選ばず、どんな庭にもマッチするのがオオムラサキツツジのよいところ。
病気に強く、道路寄りの場所でも安心して育てられる、花色のきれいなシンボルツリーがほしい初心者の方におすすめの常緑樹です。
玄関やベランダに存在感を出したい!大型のシンボルツリー3選
1. クチナシ
花言葉:『優雅』『洗練』
クチナシは、梅雨の時期に純白の花を咲かせる常緑性の低木です。花が咲くと、まるでジャスミンのような濃厚な香りを漂わせ、リラックス効果が期待できます。
鉢植えでも庭でも育てられますが、寒さには弱いので関東よりも北の地域であれば鉢植えでの栽培がおすすめです。
2. オリーブ
花言葉:『平和』『安らぎ』『知恵』『勝利』
オリーブは、イタリア料理に欠かせないおいしい実をつける常緑性の植物です。銀色を帯びた葉っぱがさわやかで、観葉植物やオフィスグリーンに人気があります。
観葉植物の人気ランキングでも上位に入るオリーブは、病害虫に強い性質と、目立ち過ぎないスマートな葉っぱを年中つけているのが特徴です。
園芸やガーデニング初心者でも育てやすく、おしゃれなシンボルツリーを探している方におすすめです。
3. シマトネリコ
常緑性の木で、病気や害虫の被害にあいにくく、育てやすいと人気のシマトネリコ。10mを超えて大きく育ちますが、小さい苗木の頃から鉢植えで育ててもかわいい観葉植物です。
日光浴を好むので、日当たりの良い玄関やベランダで育てましょう。寒さにはそれほど強くないので、冬は室内で育てても。
玄関やベランダを和風にしたいときにおすすめのシンボルツリー2選
1. ブルーベリー
花言葉:『知性』『信頼』『実りのある人生』『親切』『思いやり』
ブルーベリーは、甘い果実をつける有名な果樹です。じつは、家庭でも栽培することができる常緑樹で、果実を収穫したい方のシンボルツリーにおすすめです。
『知性』『信頼』『実りのある人生』などの花言葉のように育つよう願いを込め、樹木の生長と子供の成長を重ね合わせると愛着もわいてきますね。
大きくなると枝が横に広がるので、剪定して形を整えましょう。慣れてくれば、剪定した枝を土に挿して新たな苗として育てられ、効率よく数を増やせます。
2. ヒイラギナンテン
花言葉:『愛情は増すばかり』
春先にかわいらしい黄色い小さな花を咲かせるヒイラギナンテンは、とても丈夫で植える場所をあまり選びません。
西日が強く当たる場所以外なら、日陰でも日向でも育つので、日当たりが悪い玄関やベランダにもおすすめ。初夏には青い実をつけ、栽培環境によっては秋から冬にかけて紅葉もするので、1年を通じて楽しむことができます。
また、上記でご紹介したオタフクナンテンと同じく、害虫の心配がほとんどありません。園芸やガーデニング初心者の方におすすめの樹木です。
鉢植えのシンボルツリーで、玄関やベランダに彩りを
マイホームを購入、子供の誕生、入学や卒業など人生の節目を迎える方は、シンボルツリーの購入を考えてみてはいかがでしょうか。
庭がある方はスペースにあったサイズの常緑樹を、庭がない方は小型の常緑樹を植木鉢で育ててみてください。常緑樹のシンボルツリーが1本あるだけで、緑の彩りが増えて、気分が晴れやかになりますよ。
更新日: 2022年04月20日
初回公開日: 2016年11月25日