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フィロデンドロンの花言葉と育て方|種類や風水の意味は?

インテリアグリーンとして人気の高いフィロデンドロン。ショップや美容室によく置いてあるので、名前は知らなくても光沢のあるギザギザの葉っぱをした鉢植えや、ハート型の葉っぱのハンギングを見かけたことがある方も多いと思います。たくさんの種類があり、姿や生長の仕方の違いも楽しめますよ。今回は、フィロデンドロンの花言葉や育て方、種類や風水の意味などに付いてご紹介します。

フィロデンドロンの花言葉とは?

『壮大な美』『華やかな明るさ』

フィロデンドロンは種類ごとに花言葉が付けられています。クッカバラは「壮大な美」、ヒメカズラは「華やかな明るさ」という花言葉をもっており、それぞれの姿に由来しています。

フィロデンドロンの学名・原産国・英語

学名
Philodendron
科・属名
サトイモ科・フィロデンドロン属
英名
Philodendron
原産地
世界の熱帯~亜熱帯
開花期
花の色
別名

フィロデンドロンとは?どんな観葉植物?

フィロデンドロン

フィロデンドロンとは、フィロデンドロン属に分類される植物の総称です。世界の熱帯~亜熱帯に200~650種分布しているとされています。つる性のものが主ですが、茎が直立するものや、はって生長するものもあり、草丈も10~1000cmと種類によって違います。

また、葉っぱの様子も同じ属の植物とは思えないほど多様です。ただ、観葉植物として栽培されているものは、その育てやすさと見た目の美しさからとても人気があります。

名前の由来

つる性のものは、気根と呼ばれる根を空気中に出し、他の樹木にひっついて生長します。この姿から、「フィロン(愛する)」と「デンドロン(樹木)」という2つのギリシア語が合わさって名付けられました。

フィロデンドロンの種類や品種は?

●つる性

フィロデンドロン・オキシカルディウム(ヒメカズラ)

オキシカルディウム

小型な種類で、ハンギングによく利用されます。ハートの形をした10~15cmの葉っぱは、光沢があり肉厚なことが特徴です。黄緑色の葉っぱをもつ「ライム」や、葉に斑の入る園芸品種もあります。

フィロデンドロン・アンドレアヌム(ビロードカズラ)

ビロード状の光沢のあるハート型の葉に、黄白色の葉脈がくっきり見える品種です。つるをよく伸ばすので、ヘゴ仕立てにされることが多いです。暗緑色の葉は、30~40cm、幅20cmと大きく、50cm以上になるものもあります。

フィロデンドロン・インベ(シルバーメタル)

フィロデンドロン シルバーメタル

長めの卵型をしたシルバーグリーンの葉っぱが美しい種類です。気根を生やしてつるを伸ばします。他にも、葉が黒い「クロインベ」、葉の赤い「アカインベ」などの品種があります。

フィロデンドロン・グラジエラエ

鮮やかな黄緑色をした種類で、ハート型の肉厚な葉っぱが特徴です。茎が太く、全体的に革質な印象があります。

フィロデンドロン・ピッチェリー

フィロデンドロン・オキシカルジウムに似た姿をしている種類です。葉っぱは丸く肉厚で、つるを伸ばす速さがゆっくりなことから、じっくり育てられます。

フィロデンドロン・ピンクプリンセス

濃い紫色の葉に白やピンクの斑が不規則に入る種類で、茎や気根は紅色をしています。草丈が低いことから、ミニ鉢でよく流通しています。

フィロデンドロン・タンゴ

セロームに似た切れ込みの入った葉っぱをもつ、つる性の品種です。細い茎を伸ばしながら横にどんどん広がって生長します。

フィロデンドロン・ブラックカーディナル

楕円形をした光沢のある濃い緑色の葉っぱに、大きな白い斑が不規則に入ります。茎葉まっすぐに伸びますが、本来はつる性です。「ホワイトプリンセス」という名前で出回ることもあります。

●直立性

フィロデンドロン・セローム

フィロデンドロン セローム 葉っぱ

フィロデンドロンの中で最も出回る人気の種類です。茎が太くしっかりとしており、葉っぱにはモンステラのような深い切り込みがいくつも入ります。

フィロデンドロン・クッカバラ

フィロデンドロン クッカバラ

デコボコの幹に、厚く光沢のあるギザギザの葉が付いている、セロームより1回りコンパクトな種類です。葉はセロームよりたくさん付き、それぞれ30~40cmの大きさになります。クッカバラの名は、オーストラリアのワライカワセミに由来しています。

フィロデンドロン・ギガンテウム

大きく縮れた葉っぱを生やす、インパクト大の種類です。東南アジア原産で、熱帯地域の植物園では見かけることが多いです。生長が遅いので、鉢植えにして育てることもできます。

フィロデンドロンの育て方のポイント

日当たりがよい場所で育て、適度に剪定をするときれいな草姿になります。ただ、日差しの強い場所だと葉っぱが焼けてしまうので注意してください。また、伸びすぎたら上の方にあるつるを切り落とすようにします。

フィロデンドロンの植え付け、植え替えの時期と方法は?

フィロデンドロン

熱帯原産の観葉植物で、耐寒温度が5度までのため、移動させやすい鉢植えで育てるのが一般的です。5~8月が植え付け、植え替えの適期です。生育旺盛な種類がほとんどなので、株よりも1~2回り大きな鉢に植え付け、1~3年に1回植え替えをして行きましょう。つるを伸ばす種類は、支柱を立てて誘引します。

フィロデンドロンの土作り、水やり、肥料の与え方

土作り

水はけのよい土を好みます。赤玉土6~7:腐葉土3~4の基本的な土か、そこに1割ほど川砂を加えたものがおすすめです。水苔に植え付けてもよく生長します。

水やり

土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。水を好み、湿度が高いと生育がよくなります。ただ、水を与えすぎて根腐れさせてしまうことも多いです。土の状態をよく確認し、葉っぱには定期的に霧吹きで水を吹きかけてあげるとよいですよ。

肥料の与え方

生育が旺盛なことから、たくさんの肥料は必要ありません。5~9月の間、10~15日に1回液体肥料を与えるか、ゆっくりと効く緩効性化成肥料を2ヶ月に1回施します。株を大きくしたくないときは、肥料を与える間隔を長くしてください。

フィロデンドロンの剪定!時期と方法は?

ほうっておくとつるがよく伸び、草姿が乱れてしまいます。また、日当たりが悪いと弱いつるがたくさん伸びてしまいます。見た目が気になったときは、適時つるを切り落として行きましょう。

下の方の葉っぱを残すように剪定をするのがポイントです。こまめに草姿を整えることで、切り落としたところから脇芽が生え、美しく仕立てることができますよ。

フィロデンドロンの増やし方!挿し木の時期と方法は?

フィロデンドロン 地植え

つる性と直立性の種類によって、挿し木の方法が異なります。ただ、いずれも適期は5~8月です。以下にそれぞれの手順をご紹介します。

つる性

1. 10~15cmつるを切り落とす
2. 先端の方の葉っぱを2~3枚残し、他を切り落とす
3. 切り口に水苔を巻く
4. パーライト5:バーミキュライト5の土に植える
5. 土が乾かないように管理し、根が十分に生えたら鉢に植え替える

直立性

1. 茎を付け根の部分から切り取る
2. 切り口に水苔を巻き、パーライト5:バーミキュライト5の土に植える
3. 土が乾かないよう水やりをし、根が十分に生えたら鉢に植え替える

フィロデンドロンの栽培で注意する病気や害虫は?

軟腐病

高温多湿の環境で発生しやすい細菌による病気です。傷口から最近が入り込んで、栄養を運ぶ通り道を塞ぎ、茎葉を腐らせてしまいます。茎や葉っぱに黄色い部分が現れたらすぐに切り取り、拡大を防ぎましょう。傷口から菌が侵入してくるので、剪定した後は注意が必要です。

ハダニ

葉っぱの裏に寄生する害虫で、乾燥した環境だと発生しやすくなります。見つけたらすぐに薬剤を散布して駆除しましょう。水が苦手なことから、定期的に葉に水を吹きかけると効果的です。

カイガラムシ

葉っぱや茎に寄生し、栄養を吸い取る害虫です。成虫は硬い殻に覆われており、薬剤が効きづらいことから、ブラシなどで株からこすり落としてください。一方、幼虫は薬剤が効くので、見つけたら殺虫剤をまきます。排泄物はすす病を誘発することから、早めの駆除が大切です。

フィロデンドロンは初心者でも育てやすい観葉植物

フィロデンドロン ハンギング

エキゾチックなものから、かわいらしいものまで、種類によって様々な姿をしているフィロデンドロン。ある程度寒さにも耐え、丈夫なことから、これまで観葉植物を育てたことのない人でも気軽に楽しますよ。つる性のものはハンギングに、直立性のものは背の高い鉢植えで栽培するのがおすすめです。

更新日: 2022年05月18日

初回公開日: 2015年12月15日

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