記念日や誕生日など特別な日のプレゼントに、花束を贈られるとうれしくなりますよね。また、部屋や玄関に花が生けてあると、明るく華やかな雰囲気にしてくれます。ただ、どんな花が切り花に向くのか、どんな種類があるのかは、なかなかわからないものです。今回は、切り花とは何なのか、種類と寿命、生け方、飾り方、保存方法についてご紹介します。
切り花とは?
切り花は、蕾や咲きはじめの花を、枝や茎を付けたまま切り取ったものです。生花(せいか/いけばな)とも呼ばれます。花束にして贈り物や結婚式などに用いられるほか、花瓶などの花器に挿してリビングや玄関に飾ったり、仏壇や墓前に供えられたりします。
切り花の生け方!おすすめの飾り方は?
切り花にした花を、水のためた容器に入れることを「生ける・活ける」といいます。今回は、どんな容器への生け方があるのか3つご紹介します。
1. 一輪挿し
花瓶などに1輪だけ生ける方法です。シンプルですが、メインの花をより美しく見せることができますよ。細い筒状の透明な容器を使えば、花全体が見えて清潔感があります。器の口から茎が出すぎないようにするのが、きれいに生けるポイントです。
2. 花瓶・コップに生ける
一般的な花の生け方です。円柱型、ボール、ドーム、プレートなど、花瓶の形や色は様々なので、花に合った器で楽しみましょう。花をすべて短く切って、コップにそのまま挿しておくだけでもおしゃれに飾ることができますよ。
3. ガラスボール
花を付け根から切って、水の上に浮かべる方法です。手間がかからず、すずしそうな雰囲気を演出できることから、夏に飾るのがおすすめです。
切り花の保存方法は?
せっかくのきれいな切り花をそのまま枯れさせてしまうのは、もったいない気もしますよね。そこで、切り花にした後の保存方法をいくつかご紹介します。
挿し木
バラや菊などは、そのまま鉢植えにして育てることができます。切り花を楽しんだ後に、鉢に赤玉土(小粒)を入れ、茎を土に挿せば、根がでてきますよ。
ドライフラワー
ドライフラワーとは、新鮮な花を乾燥させ、長期間保存する方法です。まだ花が元気なうちに、風通しのよい冷暗所に吊るしておけば、簡単に作ることができます。スターチスや千日紅、ルリタマアザミなど、花色がきれいに残るものもあるので、色々な花で試してみてください。
押し花
押し花は、花が咲いたそのままの姿を長く残しておくことができます。開いたばかりの花を乾燥させることなく、ティッシュやキッチンペーパーにはさんで、アイロンにかければ完成です。作った押し花は、しおりやはがきにして手元において楽しめます。
切り花の種類!花の寿命は?
花を買ってみたけどすぐに枯れてしまった…。それは、花持ちと呼ばれる「切り花の寿命」が短い種類だったせいかもしれません。花の寿命を知ることで、切り花にしてからどのくらいの期間、楽しめるのかがわかりますよ。以下に、よく花束に使われる切り花の種類と、それぞれの寿命をご紹介します。
1. バラ
■ 寿命:7~15日
バラは、種類や品種がたくさんあり、花色のバリエーションが豊富です。赤やピンク、白がスタンダードですが、黄色や黒、青など変わった色もあり、花束の主役にふさわしい華やかさがあります。茎の先端を切りながら管理すれば、3ヶ月ほどの長い期間花を咲かせ続けていることもあるそうですよ。
2. カーネーション
■ 寿命:7~20日
母の日の花としておなじみのカーネーション。4~6月頃によく出回り、バラやカーネーションとともに愛されている人気の花です。古くは女性に愛情を伝えるために用いられていました。花色によって花言葉が違い、中にはネガティブな意味を持つこともあるので、プレゼントに使うときは注意してくださいね。
3. ガーベラ
■ 寿命:10~15日
ガーベラは「希望」「常に前進」という明るい花言葉を持つ花です。一重咲き、八重咲き、大輪咲きと花の咲き方や大きさも種類によって様々で、クセのない見た目から男性への花束にも使われます。また、茎に葉っぱがないのも切り花向きの理由です。
4. シンビジウム
■ 寿命:15~30日
シンビジウムは、見た目が華やかな洋ランの中で、優しい色合いのものが多い花です。寒さに強く、胡蝶蘭の次に生産量の多いランとなっています。日中でも温度が上がらず、空調の効いていないところで管理すれば、花持ちのよい切り花向きの花です。
5. ユリ(百合)
■ 寿命:5~20日
ユリは、大きな花がゴージャスな雰囲気で、結婚式のブーケの定番ですよね。また、甘い香りも特徴です。花持ちは他の花に比べて短いですが、花の中心にある雄しべを取り除き、毎日水を交換すると、長持ちさせることができますよ。
6. アンスリウム
■ 寿命:20~40日
ハートのような形の花が特徴のアンスリウム。ワックスをかけたようなエナメル質の光沢と赤やピンクの鮮やかな花色が魅力です。また、切り花にしても、多くが1ヶ月以上花を咲かせ続けるほど花持ちがよいのもうれしいポイントです。
7. デルフィニウム
■ 寿命:7~15日
デルフィニウムは、青が印象的な花で、花嫁が身につける「サムシングブルー」としてよくブーケに利用されています。草丈が高く、さわやかな色合いから、花束の主役にも脇役にもなることができますよ。生ける前に、茎に付いている花を取り除いておくと、花持ちがよくなります。
8. 金魚草
■ 寿命:7~15日
ふわふわの花を茎の先にたくさん咲かせる金魚草。花色が豊富で花持ちがよく、香りもよいことから、切り花に人気です。花の形が金魚に似ていることから、名付けられました。女性らしい雰囲気を出したいときにおすすめです。
9. ひまわり
■ 寿命:5~10日
ひまわりは、夏を代表する花の1つです。シンプルな花ながらボリュームもあり、飾ると部屋を明るく元気な雰囲気にしてくれます。大きな花の印象が強いですが、花の小さな品種もありますよ。
10. その他の切り花に向く花
菊/チューリップ/トルコキキョウ/紫陽花/アルストロメリア/リンドウ/スイートピー/カラー/マーガレットなど。
色々な種類の切り花を楽しもう
花を部屋に飾ると、目で楽しめるだけでなく、部屋の雰囲気を変えることもできます。また、飾り方によって花の見え方が違ってくるのもおもしろいですよ。決まったルールはないので、自分の好きな種類の切り花を、色々な飾り方をして楽しんでみてくださいね。
更新日: 2022年05月18日
初回公開日: 2015年11月08日