葉っぱを揉むとさわやかな香りが放たれるティーツリー。リラックス効果のあるハーブとして、原産地のオーストラリアでは古くから利用されてきました。また、熱帯の植物には珍しく、寒さにも暑さにも比較的強いことから、近年は日本でも栽培される機会が多くなってきました。今回は、そんなティーツリーの育て方について、苗植えや剪定の時期と方法などをご紹介します。
ティーツリー(メラレウカ)の育て方のポイントは?
日当たりと水はけのよい場所で育てることが大切です。暖かい地域が原産の植物にしては寒さに耐えることができますが、冷たい風や霜に当たると葉っぱや根が傷んでしまいます。地植えの場合は、寒くなってきたら株元を腐葉土で覆うなど、防寒対策を施すと安心です。
ティーツリー(メラレウカ)の苗植えの時期と方法は?
種は生長するまでに時間がかかることから、苗から育てるのが一般的です。苗は、鉢植えか地植えにして育てることができます。3月下旬~6月上旬が植え付けの適期です。
鉢植えは、苗よりも1~2回り大きな鉢に水はけのよい土を入れ、植え付けていきます。その後は、日当たりのよい場所で管理していきましょう。地植えは、日当たりと水はけのよい場所を選んで、苗よりも2回りほど大きな植え穴を掘って植え付けます。
ティーツリー(メラレウカ)の土作り、水やり、肥料の与え方
土作り
水はけのよい土を好みます。鉢植えは、赤玉土(小粒)6:腐葉土3:軽石(パーライト)1の割合で混ぜた土か、市販の草花用培養土がおすすめです。地植えは、植え穴を掘った土に腐葉土とパーライトを2~3割混ぜ込み、水はけをよくしておきます。
水やり
水をたくさん必要とする樹木です。鉢植え、地植えともに、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。鉢植えだと水切れが起きやすいので、土の状態を定期的にチェックしてください。また、乾燥して葉っぱに元気がないときは、霧吹きで水を吹きかけると湿度を保つことができます。
肥料の与え方
新芽が伸び出す3月下旬~7月末まで、2~3ヶ月に1回ゆっくりと効く緩効性化成肥料を株元に施します。
ティーツリー(メラレウカ)の剪定の時期と方法は?
生長が早く、枝や葉っぱをよく伸ばすことから、毎年定期的な剪定が必要です。夏に翌年に咲く花芽を作ることから、その前の5~8月上旬が剪定の適期です。
強い剪定にもよく耐えるので、伸びすぎた枝や混みあった枝など不要な枝を剪定して、幹に日が当たるようにしていきます。好みの樹形に仕立てていきましょう。
ティーツリー(メラレウカ)の植え替えの時期と方法は?
鉢植えは、根詰まりを防ぐために1~2年に1回、1回り大きな鉢に植え替えをしていきます。本来は、5mほどに生長するので、ある程度の大きさになったら地植えにするのも1つの方法です。植え替えの適期は、3月下旬~6月上旬で、手順は植え付け時と同じです。
ティーツリー(メラレウカ)の増やし方!挿し木の時期と方法は?
ティーツリーは、挿し木によって数を増やすことができます。適期は4~9月です。
1. 枝を先端から6~10cmほどの長さに切り取る
2. 先端の葉っぱを2~3枚残し、他を切り落とす
3. 赤玉土など清潔な土に枝を挿す
4. 土が乾燥しないよう水やりをして、日陰で管理する
5. 1ヶ月ほどで発根し、根が十分に生えたら鉢か地面に植え替える
ティーツリー(メラレウカ)の育て方で注意する病気や害虫は?
カイガラムシ
病気や害虫の被害にはあいづらい樹木ですが、風通しが悪いとカイガラムシが付くことがあります。幼虫のうちは薬剤で駆除できますが、成虫は硬い殻に覆われており、薬剤が効きづらくなっています。見つけたら、ブラシなどで株からこすり落としてください。
ティーツリー(メラレウカ)を庭木に取り入れてみて
ティーツリーは、育てやすいことから、近年シンボルツリーとしての人気が高まっています。松のような細かい葉っぱが、庭をすずしそうな雰囲気にしてくれますよ。また、春に咲くワタアメのような花も、かわいらしく見応えがあります。庭に木を1本加えたいときは、ティーツリーはおすすめのうちの1つです。
更新日: 2022年07月27日
初回公開日: 2015年12月25日