湿り気のある森林で、ひっそりと花を咲かせるシャガ。種はつけませんが、根茎をどんどん伸ばして生息地を広げ、たくさんの花を咲かせます。また、冬でも葉っぱが枯れないことから、木の下草やグランドカバーにも活用しやすいですよ。今回は、そんなシャガの育て方について、植え替えの時期と方法などをご説明します。
シャガ(著莪)の育て方のポイントは?
湿り気のある明るい日陰~日陰に植え付けることがポイントです。常緑樹の下など草花の育ちづらい場所でもよく育ってくれますよ。ただ、油断していると根茎がどんどん伸びて増殖するので、植え場所は慎重に選ぶようにしてください。
シャガ(著莪)の苗植えの時期と方法は?
シャガは、4~6月か9~10月の気候が穏やかな時期に、鉢植えか地植えにして楽しみます。いずれの場合も、根茎が地面に隠れるくらい浅く植えるのがポイントです。
鉢植えは、5号鉢に1株を目安に、赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で混ぜた水はけのよい土に植え付けていきましょう。市販の草花用培養土を使ってもかまいません。
地植えは、直射日光の当たらない場所を選び、苗よりも1回り大きな植え穴を掘ります。土には腐葉土を混ぜ込んでおくと水はけがよくなりますよ。
シャガ(著莪)の水やり、肥料の与え方は?
水やり
湿り気のある土を好みます。そのため、植え付けてから根付くまでは、鉢植え・地植えにかかわらず、土を乾燥させないように水やりをしていきましょう。ただ、根付いてしまえば、地植えは特に水やりの必要はありません。鉢植えは、土の表面が乾いてから水やりをしてください。
肥料
花が咲き終わった後に、油かすを株元に与えるようにします。後は、生育の状況に合わせて、葉が黄色く変色しているようなら液体肥料を2~3週の間、週1回のペースで施すとよいですよ。もともと丈夫な性質なので、控えめに与えるくらいでよいですよ。
シャガ(著莪)の剪定の時期と方法は?
種をつけない植物なので、花が枯れてもそのままにしておいて問題はありません。ただ、見苦しいようであれば、枯れた花や葉っぱは取り除いていきましょう。
シャガ(著莪)の植え替えの時期と方法は?
根茎をよく伸ばして生長するので、鉢の中はすぐに根でいっぱいになってしまいます。鉢植えは、毎年1回り大きな鉢に植え替えましょう。また、地植えであっても、大きく育ちすぎてしまった株は、2~3年に1回を目安に株分けを兼ねて植え替えをすると、生育がよくなりますよ。植え替えの時期や手順は植え付け時と同じです。
シャガ(著莪)の増やし方!株分けの時期と方法は?
植え替えのタイミングで、大きくなった株は分けて数を増やすことができます。土から株を掘り上げ、根についた土をほぐして落としたら、それぞれの株に3~5芽つくよう、根をハサミで切り分けていきます。
根の処理が終わったら、地上部の葉っぱを1/3ほどの長さに切り詰めると、水分の蒸散を防ぎ、根つきやすくなります。分けた株は、それぞれ鉢や地面に植え付け、通常通り管理して育ててください。
シャガ(著莪)は丈夫で育てやすい植物
シャガは、アヤメに似た可憐な花を咲かせる常緑性の多年草です。ただ、見た目に反して、その性質は丈夫で、どんどん根茎を伸ばして生長します。
ときには、生えてほしくない場所にまで広がってしまい、処分することになってしまうことも。日陰にもよく耐えるので、植物が育ちにくい場所を選び、上手に場所を区切りながら育てるとよいですよ。
更新日: 2022年05月18日
初回公開日: 2016年02月28日