生鮮食品の売り場にいくと、季節を問わずさまざまな果物を手に取ることができますよね。でもやっぱり、旬の時期を迎えている果物の味わいは格別。特に秋は、たくさんの果物が旬を迎え、ジューシーで甘みが強くなりますよ。今回は、そんな秋に旬の時期を迎える果物を8種、植付時期とともにご紹介します。
1. ブドウ(葡萄)
ブドウは秋を代表する果物の1つで、果物狩りに出かける方も多いですよね。紫色の皮に包まれたジューシーできらきらした実は、子供から大人まで大好き。また、ワインの原料としてもしられています。世界に10,000以上の品種があり、見た目や味わいが違うことも魅力です。
自宅で栽培するときは、日本で育てやすい欧米雑種の品種を選び、風通しのよい場所で育てることがポイントです。10~4月に植え付け、枝をフェンスなどに誘引しながら毎年きちんと手入れしていきましょう。
旬の時期 | 8~10月 |
植付時期 | 10~4月 |
2. 柿(カキ)
オレンジ色の実を見ると、秋の訪れを感じる方が多い柿。日本で古くから栽培されている果樹の1種で、平安時代の昔から親しまれてきました。渋みのある「渋柿」と熟すと甘い「甘柿」の2種があり、春~初夏にクリーム色の花を咲かせた後、オレンジ色のつやつやした実が付きますよ。
日本の気候と相性がよいことから、毎年の収穫は簡単。ただ、摘蕾・摘果をして実の数を制限した方がおいしい果実を収穫できます。植え付けは11~3月で、台木や種から育てていきます。
旬の時期 | 8~12月 |
植付時期 | 11~3月 |
3. 梨(ナシ)
梨は、リンゴに似た見た目をしている、みずみずしい果肉が特徴の秋の果物です。シャリシャリとした食感がクセになり、一口食べると甘い香りが口の中に広がります。バラ科の植物で、春に咲く桜に似た花も観賞して楽しめますよ。また、実は水分が多く低カロリーで、乾いた体を潤してくれる作用があります。
自宅で栽培するときは、違う品種の木を2本以上近くに植えます。1本では授粉されない「自家不和合性」で、結実しません。病気や害虫の被害を受けやすい果樹なので、栽培する前に予備知識を入れてからチャレンジすると失敗が少なくすみますよ。
旬の時期 | 8~10月 |
植付時期 | 12~3月 |
4. キウイ
スイーツに利用される機会も多いキウイは、中国原産のサルナシの仲間を改良して作られた秋のフルーツです。ビタミンCが豊富に含まれており、美容と健康によいとして女性に人気がありますよね。ツル性で、フェンスや支柱にツルを誘引してあげると実付きがよくなります。
キウイは寒さに弱く、10度以下になる地域や、霜の当たる場所では枯れやすいので、植え場所を選ぶときは慎重に。また、オスとメスの株があるので、実を付けたいときは2本以上栽培するようにしてください。
旬の時期 | 9~12月 |
植付時期 | 10~2月 |
5. リンゴ(林檎)
世界中で栽培される、果物の代表格とも言える存在であるリンゴ。ツヤのある真っ赤な果実をかじると、シャキッとした食感で甘酢っぱい香りがします。そのまま食べるだけでなく、すりおろしたり煮たり焼いたりして、色々な料理やスイーツに利用できるのも人気の理由です。品種がとても多いので8~11月の長い間出回り、色々な味わいを楽しめます。
涼しい環境を維持しないといけないので、家庭での栽培の難易度は高め。また、1本では実をなさないので、相性のよい品種を2本以上近くに植えてください。花が咲いて3週間ほどたつと、果実が膨らんでいきますよ。
旬の時期 | 8~11月 |
植付時期 | 11~3月 |
6. 桃(モモ)
桃は、甘く濃厚な香りと果汁がしたたるほどジューシーな実を付ける果樹です。食用と観賞用に種類が分かれ、色々な楽しみ方ができます。桜の仲間で、春に咲かせるピンクの花もかわいらしいですよ。
桃の木はたっぷりの日光に当てて育てていきます。また、1本で結実する品種とそうでないものがあるので、家庭で育てるときは場所や環境によって選んでください。実が付きはじめたら、摘蕾・摘果をしながらちょうどよい数を収穫していきましょう。
旬の時期 | 5~10月 |
植付時期 | 12~3月 |
7. 温州ミカン
一年中見かけるミカンですが、秋~冬にかけて旬を迎えます。ビタミンCなど豊富な栄養素を含み、風や下痢の予防や改善に効果のある果物です。特に知名度が高い品種が温州みかんで、11~12月に収穫の適期を迎えます。
背丈の低い品種もあり、家庭で栽培しやすい果樹としてもミカンは人気があります。日当たりのよい場所に苗を植えれば、どんどん枝を伸ばして生長していきますよ。果実が付きやすいよう、剪定で不要な枝を切り取って長く栽培を楽しんでみてください。
旬の時期 | 9~2月 |
植付時期 | 3~4月 |
8. イチジク
家庭で栽培する果樹の中でダントツの育てやすさを誇るのがイチジクです。授粉しなくても実が付き、挿し木でも簡単に根を生やして数を増やせるので、何株も育てているという方も多いんですよ。お尻が割れて実が除く独特の姿もユニークで、食物繊維やビタミン類が豊富。秋の早い時期に旬を迎えます。
日当たりのよい場所で栽培し、カミキリムシの被害に注意します。日当たりの悪い場所で育てると、実が付かなかったり、味が落ちてしまったりします。また、株元におがくずのようなものが落ちていたら、カミキリムシの被害を疑って早めに対処していきましょう。
旬の時期 | 6~10月 |
植付時期 | 11~3月 |
秋の果物を味わい尽くそう!
果物というと、木や実の管理が大変そう…という印象があるかもしれません。また、大きな木に育つものが多く、広いスペースが必要と考えがちです。ただ、最近はガーデニングや家庭菜園ブームから、背丈の低い品種など育てやすいものも多く出回るようになってきました。自宅で鉢植えにして秋の果物を収穫してみると、日頃食べるフルーツよりも一段とそのおいしさが感じられるかもしれませんね。
更新日: 2016年08月21日
初回公開日: 2016年08月21日