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広葉樹とは?代表的な種類や特徴は?針葉樹との違いは?

大きく広がる樹形が見事なことから、心地良い庭造りには欠かせないのが広葉樹です。どの季節も葉っぱを楽しめる常緑性、四季ごとに表情を変える落葉性と、どちらのタイプにもそれぞれ魅力がありますよね。今回は、広葉樹の種類や特徴、針葉樹との違いについてまとめました。

広葉樹とは?特徴は?

広葉樹 葉っぱ シンボルツリー

広葉樹とは、被子植物双子葉類に分類される樹木の総称です。別名、「闊葉樹(かつようじゅ)」とも呼ばれます。世界中の温帯~熱帯を中心に約20万以上の種類が分布し、群生しているところは広葉樹林といわれます。

特徴

平たく幅の広い葉っぱを持ち、たくさんの枝を横に伸ばして生長することが特徴です。基本的に寒さや乾燥に弱く、温帯から熱帯の雨の多い温暖な環境を好みます。常緑性と落葉性のものがあり、重く骨太で硬い幹を持っています。

広葉樹は針葉樹とどう違う?

針葉樹

樹木というと、広葉樹と針葉樹の2つに大きく分けることができます。以下に、それぞれの特徴や違いをまとめました。

針葉樹と広葉樹の違いは、その体の構造からきています。広葉樹は、根から水分を運ぶ「道管」、体を支える「木繊維」と、細胞ごとに細かく仕事が割り当てられています。それに対して針葉樹は、生命活動のほとんどを「仮道管」でまかなっています。そのため、針葉樹の方が広葉樹よりも構造が単純だとされています。

ただ、樹木の中には、イチョウのように、裸子植物で道管を持たないという針葉樹の特徴を備えながら、広葉樹のような葉っぱをつけるものもありますよ。

名前 広葉樹 針葉樹
分類 被子植物双子葉類の総称 裸子植物の樹木の総称
種類 20万以上 約500種
胚珠が子房で覆われている 胚珠がむきだしになっている
幅広で表裏がある 平たく細長い、先が尖っている
樹形 横に広がる 上に向かって伸びる
硬さ 柔らかい 硬い
横に広がるように伸びる 縦に伸びる

広葉樹の種類や代表種は?

たくさんの種類があり、特徴も様々な広葉樹。園芸や庭木として楽しむなら、長く付き合っていけるものを選びたいですよね。そこで、以下におすすめの広葉樹を7種ご紹介します。

1. 木蓮(マグノリア)

モクレン マグノリア 木蓮

木蓮は、平安時代から日本で栽培されている広葉樹です。樹高3~5mに生長し、春になると葉っぱと花を同時につけます。紫色の花を枝いっぱいにつける姿は、和の美しさを感じますよ。放っても樹形がきれいにまとまるので、手間もそれほどかかりません。ただ、冬になると落葉します。

2. アオダモ

アオダモ

アオダモは、樹高10~20mほどに生長する落葉高木です。耐寒性があって寒冷地でも地植えにでき、全国の山地で見かけることができます。5~6月に、細かい花が霞のように木を覆う姿も美しいですよ。

また、木材としても丈夫で、野球のバットやテニスラケットなどのスポーツ用品に利用されています。日当たりと水はけのよい場所なら簡単に育てられるので、庭のシンボルツリーにおすすめです。

3. ヒメシャラ

ナツツバキ ヒメシャラ

「愛らしい」という花言葉を持つヒメシャラ。夏になると鮮やかな新緑の間から、美しい白い花をつける落葉高木です。日本原産なので育てやすく、庭木だけでなく盆栽にして楽しまれることも。強い日差しと乾燥が苦手なので、風通しのよい場所に植えてください。

4. クレマチス アーマンディ

クレマチス アーマンディ

クレマチス・アーマンディーは、中国南部を原産とするクレマチスの仲間です。樹高は、4~5mとクレマチスの中では大型で、4~5月に甘い香りのする白やピンクの花を咲かせます。-5℃までの寒さに耐え、目立った病害虫の心配もないことから、春の花木として広く栽培されています。

5. カルミア(西洋シャクナゲ)

カルミア 庭 花

カルミアは、常緑性の低木で、樹高が0.2~5mほどにしか生長しないことから、鉢植えや庭木として楽しむことができます。金平糖のような星形の白い花を枝いっぱいに咲かせる姿は、かわいらしいですよ。

日光を好み、暑さと湿気が苦手なので、日当たりと風通しのよい場所で育てていきましょう。11100は混みあった枝を軽くすくくらいで十分です。

6. ヤマボウシ

ヤマボウシ 山法師

ヤマボウシは、日本で古くから栽培されている花木の1つで、街路樹や公園樹、庭木によく利用されます。4枚の花びらを持つ白い花が美しいだけでなく、秋につく実はジャムや果実酒にして楽しむこともできますよ。基本は落葉しますが、近年は「常緑ヤマボウシ」と呼ばれる中国原産の常緑性の品種も人気があります。

乾燥を好み、湿度の高い環境だと根腐れを起こしてしまうので、水やりは土の表面が乾いてからにしましょう。横に枝を伸ばす姿が美しいので、十分なスペースを確保して、自然な樹形を楽しんでみてください。

7. イロハモミジ

イロハモミジ

イロハモミジは、最も見かける日本のカエデの代表品種です。先が5~7枚に分かれ、手のひらのような形をして葉っぱが特徴です。秋に紅葉する姿を見物する「紅葉狩り」は、日本の風物詩となっていますよね。

乾燥に弱く葉焼けもしやすいことから、育てるときは直射日光や西日の当たらない半日陰に植え、夏の水切れに十分注意しましょう。庭で色づくモミジを眺めるのは、とっても贅沢なひとときになりますよ。

広葉樹の種類は豊富

カエデ

広葉樹は種類が豊富なことから、葉っぱの形や樹高など一本一本個性があります。ちょっと曲がった幹や、横に広がる枝の姿は、手入れを繰り返すうちに自然と愛着がわいてきますよ。

庭のシンボルツリーとして植えてみると、樹木が本来持つ魅力を存分に楽しむことができそうですね。

更新日: 2022年05月18日

初回公開日: 2016年01月20日

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