夏の暑さが過ぎ、涼しくなって過ごしやすくなって来る秋は、植物にも様々な変化をもたらすシーズンです。秋の色といえば紅葉や秋の七草をイメージしがちですが、他にもいろんな花がたくさん咲いているんですよ。今回は花束やブーケ、栽培におすすめな秋のお花をご紹介します。
秋の花といえば?
![ススキ](https://d2v9opmik2a3uk.cloudfront.net/uploads/2021/12/22112032/30ff6ac4a4158a7251b1e581393034ab_1640172030.jpeg)
秋の七草とは「女郎草(おみなえし)」「尾花(おばな、すすき)」「桔梗(ききょう)」「撫子(なでしこ)」「藤袴(ふじばかま)」「葛(くず)」「萩(はぎ)」の秋を代表する7種の植物を指した言葉です。
「秋の花といえば?」と聞いて、多くの方は秋の七草をイメージされるかもしれませんね。
しかし、秋にはこの7種以外にも、姿を見なくても香りで花が咲いていることがわかる「キンモクセイ」や「ギンモクセイ」、河原や空き地に咲き乱れる「コスモス」など実は有名なお花がたくさんあるのです。
次に「ブーケ」「花束」「育てやすさ」の3つのカテゴリ別におすすめの秋の花をご紹介します。
ブーケにおすすめな秋の花といえば?どんな花言葉をもっている?
1. カトレア
![カトレア](https://d2v9opmik2a3uk.cloudfront.net/uploads/2019/02/28164655/8ee8fdaa5a4b63cea51d5fc77aad27e5_1551372414.jpg)
『あなたは美しい』『優美な女性』『純粋な愛』『成熟した魅力』『魔力』
カトレアは、蘭の代表的な品種の1つで、「蘭の女王」とも呼ばれています。ゴージャスで美しい花の姿が特徴的で、10~2月ごとまで開花期を迎えます。
花の色が白、ピンク、紫、黄色など多彩で、ブーケなど好みの花束に仕立てることができますよ。
2. 菊(マム)
![キク 菊 アナスタシア](https://d2v9opmik2a3uk.cloudfront.net/uploads/2020/10/27155902/d94c69e92544e38a62f7f40fa92a522e_1603814340.jpeg)
『高貴』『真の愛』『女性的な愛情』
マム(mum)とは、菊の学名のことです。観賞用の菊には「和菊」と「洋菊」があり、和菊は法事等に、洋菊は和装にも洋装にも合うブーケを作るのにピッタリの花材です。
特に、ボール状に花が咲く「ピンポンマム」は花もがいいだけでなく、赤、ピンク、オレンジ、黄、白、緑など、多彩な花色があります。
花言葉も結婚式のブーケにピッタリなものばかりなので、花束やブーケとしても人気があります。
3. ダリア
![ダリア](https://d2v9opmik2a3uk.cloudfront.net/uploads/2020/09/30180851/1a9ec9f0809ddb76add1f39d0db28c06_1601489330.jpg)
『華麗』『優雅』『気品』『移り気』『裏切り』『不安定』
ダリアは、5~7月と9~11月頃に花を咲かせるキク科の植物です。花色の多彩さや種類・品種の多さなど豊富なバリエーションが支持され、花束やブーケとして高い人気があります。
皇帝ダリアのように庭木として育てられる種類など、ダリアだけで庭をいっぱいにできるほど様々な楽しみ方ができますよ。
花束におすすめな秋の花といえば?どんな花言葉をもっている?
4. リンドウ
![リンドウ](https://d2v9opmik2a3uk.cloudfront.net/uploads/2021/09/29094710/368fe9a70acb2c3d9e1a5b312b83f41d_1632908828.jpg)
『高貴』
リンドウは、8~9月の1ヶ月間だけ花を咲かせます。筒型で深みのある青紫色の花びらが印象的な植物です。複色品種「白寿」という品種は、白と紫のコントラストが美しく人気があります。
また、リンドウの開花期には、敬老の日を挟むため、「白寿」というおめでたい品種名と「高貴」という花言葉から、長寿をお祝いする花束として、白寿の花束は縁起がよいものとして知られています。
5. コスモス(秋桜)
![コスモス 秋桜](https://d2v9opmik2a3uk.cloudfront.net/uploads/2021/09/22093227/dff25501fc59a1f3ef015a08edb257a2_1632303146.jpg)
『乙女の真心』『調和』『愛情』
河原や空き地でよく見かけるコスモス。群生しているとかなりの見応えがありますよね。繊細で可憐な花姿を生かした花束は、秋らしさを感じさせてくれますよ。
ギリシャ語で「装飾的な美しさ」や「宇宙」という意味を表す「コスモス」は、風で倒れても地面に接した部分の茎から根を出し、育ち続ける生命力の強さがあります。
力強さと美しさを備えたコスモスを近くに置くと、毎日を元気に過ごせそうですね。
6. ワレモコウ(吾亦紅)
![吾亦紅 ワレモコウ 赤](https://d2v9opmik2a3uk.cloudfront.net/uploads/2015/10/14200936/shutterstock_177156953-480x320.jpg)
『感謝』『変化』
ワレモコウは決してメインの花にはなりませんが、独特な濃い赤または焦げ茶色、そして独特な姿の卵形の花は添え花として活躍します。
花束を作る花は通年見られるものも多いですが、このワレモコウが入るだけで、ぐっと飽きっぽく、そして大人っぽい落ち着いた雰囲気を演出してくれますよ。
「感謝」や「変化」といった花言葉をもつので、お世話になった目上の方へのプレゼントにいかがでしょうか。
育てやすい秋の花といえば?どんな花言葉をもっている?
7. 彼岸花(ヒガンバナ)
![彼岸花 ヒガンバナ](https://d2v9opmik2a3uk.cloudfront.net/uploads/2018/11/08162125/4a896c57990a01a22433329ca9ff4dcf_1541694082.png)
『情熱』『独立』『再会』『あきらめ』『転生』『悲しい思い出』『思うはあなた一人』『また会う日を楽しみに』
田のあぜ道等に咲く彼岸花。とても丈夫な植物で、一度植えると数年は植え替えをしなくても花を咲かせます。赤色の花が一般的ですが、最近は白花彼岸花も目にする様になってきました。
他にも、ピンク、黄、クリーム、花びらに筋が入ったもの等、たくさんの品種があります。通常の花とは生長の過程が異なり、花が咲き終わった後に葉をつけるので葉っぱのイメージが湧きにくい植物です。
一風変わった彼岸花の生長を楽しんでみてはいかがでしょうか。
8. ケイトウ(鶏頭)
![ケイトウ 鶏頭](https://d2v9opmik2a3uk.cloudfront.net/uploads/2020/10/14150539/50fc2465ed1f703eb983285239c711d3_1602687938.jpg)
『おしゃれ』『気取り屋』『風変り』『個性』『色あせぬ恋』
ケイトウは、ヒユ科の一年草です。花期は夏から秋で、名前の由来となった「鳥のとさか」や炎の様な花姿をしています。
以前は花の形が「鳥のとさか」のタイプが多かったのですが、最近は「炎」の形のものや、矮性種も増えてきました。花の色も赤、黄、オレンジ、ピンク、淡い緑色と多彩に。
開花期が長く、丈夫で育てやすいので、これから園芸を始めようとしている方にもおすすめの花です。
9. ブルーサルビア
![ブルーサルビア](https://d2v9opmik2a3uk.cloudfront.net/uploads/2020/10/14163841/30f72175020b188f9b0d1ed078b1552a_1602693520.jpeg)
『尊敬』『知恵』『よい家庭』『家族愛』
ブルーサルビアは、シソ科の多年草です。花期は初夏から秋で、長い間花を楽しめます。花の色は青紫や白で、草丈が50~80cmほどで、すらっとした美しい姿に育ちます。
丈夫で育てやすく、比較的手間をかけずに育てられるので、手軽に楽しみたい方におすすめです。
10. 萩(ハギ)
![ハギ 萩](https://d2v9opmik2a3uk.cloudfront.net/uploads/2020/08/26115421/f2f56614179327d1eb62acacf4394e8a_1598442859.jpeg)
『思案』『内気』『柔らかな心』『柔らかな精神』
萩は、秋の七草の1つでマメ科の落葉低木です。6~9月頃になると、ピンク色の小さなスイトピーの様な花を咲かせます。荒れ地にも生えるほど生命力が強いので、お手入れも簡単ですよ。
庭植えにする際は、植え付け後の水やりさえ忘れなければ、よほどの日照りでなければ雨水だけで十分育ちます。肥料を施す必要はなく、初心者の方にもおすすめの植物です。
秋の花といえば花束に向いている花が多い
![紅葉 モミジ](https://d2v9opmik2a3uk.cloudfront.net/uploads/2020/06/24164337/d4701479947c1ddb2fb366d3d150ca81_1593017016.jpg)
秋は、少し物悲しい雰囲気になりがちですが、すてきな花言葉をもっている花がたくさんあります。
庭で育てたり、自然の中へ見に行ったり、花束をプレゼントするなど、この時期ならではの花の姿を存分に楽しんでくださいね。
更新日: 2021年12月22日
初回公開日: 2015年10月15日