カナメモチは、生垣に使われることの多い庭木の一つです。真っ赤な新芽は、庭に彩りを添えてくれますよ。また、一年中緑の葉っぱをつけているのも生垣として安心。今回は、そんなカナメモチの花言葉や葉っぱの特徴、剪定の方法など育て方についてご紹介します。
カナメモチの花言葉とは?
『賑やか』
新緑が鮮やかな赤色をしていることにちなんで、「賑やか」という花言葉がつけられました。
カナメモチの花の色や別名は?
- 学名
- Photinia glabra
- 科・属名
- バラ科・カナメモチ属
- 英名
- Photinia
Japanese photinia
- 原産地
- 日本、中国
- 開花期
- 4~6月
- 花の色
- 白
- 別名
- 要黐(カナメモチ)
カナメガシ
要の木(カナメノキ)
赤芽黐(アカメモチ)
赤芽の木(アカメノキ)
ソバノキ
カナメモチとは?花や葉の特徴は?
カナメモチは、バラ科・カナメモチ属に分類される常緑樹です。日本では、本州中部以南の暖地に分布し、樹高は3~5mに生長します。扇の要として使われ、見た目がモチノキに似ていることから「要黐(カナメモチ)」と名付けられました。
葉っぱは、肉厚で光沢があり、縁に細かいギザギザがあります。新芽が赤く染まることが特徴で、徐々に緑色へと変化していきます。たくさんの枝を伸ばし、春になると真っ白の小さな花を咲かせます。
刈り込みに強く、様々な形にして楽しめることから、シンボルツリーとしてや、生垣によく利用されます。近年は、カナメモチとオオカナメモチを掛けあわせたベニカナメモチ(レッドロビン)などの品種が広く流通しています。
カナメモチの育て方のポイントは?
日当たりと水はけのよい場所で育てることがポイントです。日陰で育てると、枝がまばらに生えて樹形が乱れてしまいます。もともと日本に自生していたことから、植え付け場所にさえ気を配っておけば、元気に育ってくれますよ。
カナメモチの苗植えの時期と方法は?
3~5mほどに生長することから、地植えにしていきます。適期は3~6月か、9~10月で、日当たりと水はけのよい場所を選び、苗を植え付けていきましょう。
植え付ける前に苗よりも2~3回り大きな植え穴を掘ります。根が細く切れやすいので、苗はていねいに扱ってください。また、木が幼いときは倒れやすいので、支柱で支えると安心です。株同士の間隔は、30~50cm空けます。
カナメモチの土作り、水やり、肥料の与え方
土作り
水はけのよい土を好みますが、砂質で乾燥した土よりは、少し粘り気のある土の方がよいです。植え穴を掘った土に腐葉土や堆肥を2~3割混ぜ込んでいきます。
水やり
よほど乾燥したとき以外は、降雨だけで十分です。
肥料の与え方
12~3月に油かすなどの有機質肥料か、ゆっくりと効く緩効性肥料を株の周りにばらまきます。また、剪定後の6月にも緩効性化成肥料を再度まくと生育がよくなります。
カナメモチの剪定の時期と方法は?
芽吹く力が強いことから、刈り込まないと樹形が乱れ、下葉も枯れてしまいます。毎年5~6月と9月に1回ずつ剪定をしていきましょう。
5~6月の剪定は、赤い新葉が緑色に変わった頃が適期です。春に伸びた枝を切り戻して樹形を整えていきましょう。
9月の剪定は、枯れた枝、下向きの枝、内向きの枝など不要な枝を刈り込んでいきます。ただ、花芽は夏に作られるので、この時期に剪定をすると翌年花が咲かなくなるので、花を咲かせたいときは、5~6月の剪定を強めにしておくのがおすすめです。
カナメモチの増やし方!挿し木の時期と方法は?
新芽の生長がとまる7~8月が挿し木の適期です。その年に伸びた枝を10~15cmの長さに切り、赤玉土(小粒)など挿し木用の土に挿していきましょう。剪定で出た枝を活用すると効率的ですよ。土が乾かないよう水やりをして、根が十分に生えたら鉢に植え替え、樹高が20~30cmほどになったら庭に植え替えます。
カナメモチの育て方で注意する病気や害虫は?
根頭がん腫病
根が細菌に侵される病気です。株元にできたコブが栄養を奪い、生育が阻害されて枯れてしまいます。完全に治すことはむずかしく、場合によっては株を処分しなければなりません。
アブラムシ
新芽や葉っぱに寄生する害虫で、針を刺して栄養を吸い取ってしまいます。大量に発生するので、見つけたらすぐに殺虫剤を散布して駆除していきましょう。
カナメモチは生垣におすすめの樹木
カナメモチは、新芽の赤色が美しい樹木です。日当たりと水はけのよい場所に植えれば、手間をかけずに毎年どんどん枝を伸ばして生長していきますよ。
刈り込みにも強いので、好きな形の生垣を作るときにも活躍してくれます。どんな生垣を作ろうか悩んだときは、カナメモチを植えるとよいですよ。
更新日: 2022年04月27日
初回公開日: 2016年01月14日