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ソヨゴ(冬青)の花言葉と育て方|剪定の時期と方法は?

ソヨゴは、モチノキ科の常緑性高木で、そのさわやかな姿から庭のシンボルツリーとして人気があります。鮮やかな緑色の葉っぱが風にそよぐ姿が美しく、秋には赤い実を付けますよ。今回は、そんなソヨゴの花言葉と、剪定の時期や方法など育て方についてご紹介します。

ソヨゴ(冬青)の花言葉とは?

『先見の明』

ソヨゴは、雨が降らず地面が乾燥したやせ地でも育つよう、ぶ厚く丈夫な葉っぱをもっています。この姿から、「先見の明」という花言葉が付けられました。

ソヨゴ(冬青)の学名・原産国・英語

学名 Ilex pedunculosa
科・属名 モチノキ科・モチノキ属
英名 Longstalk holly
原産地 日本、中国、台湾
開花期 5~6月
花の色
別名 フクラシバ

ソヨゴ(冬青)とは?どんな花や実を付ける樹木?

ソヨゴ 冬青

ソヨゴは、モチノキ属に分類される常緑性の高木です。生長すると10mを超える高木になりますが、数十年たっても2mほどにしかならないくらい生長が遅いことで知られます。そのため、剪定の手間がかからず、庭のシンボルツリーとして西日本を中心に栽培されます。

枝には濃い緑色の葉っぱをたくさん付けます。葉っぱの長さは4~8cmで、縁が波打っていることが特徴です。雌雄異株で、雄株と雌株それぞれ白い花を咲かせますが、花の形が少し違います。雌株は、雄しべが退化し雌しべが目立ち、葉っぱの脇から小さな花を1輪咲かせます。一方、雄株は雌しべが退化して雄しべが目立ち、3~8輪花を咲かせます。雄株と雌株を近くに植えると結実し、秋になると1cmほどの真っ赤な実を付けます。

名前の由来

葉っぱが風を受けるとソヨソヨと音を立てることから、ソヨゴと名付けられました。別名のフクラシバは、葉っぱの表面を熱するとふくらみ、破裂することにちなみます。

ソヨゴ(冬青)の育て方のポイントは?

日向や明るい日陰に植え、風で倒れないよう注意することがポイントです。ソヨゴは地面の浅いところに根を貼ることから、台風など強い風に吹かれると倒れてしまいます。まだ木が若いときは、支柱で支えてあげると安心です。また、強い日光で葉っぱが焼けることがあるので、西日の当たらない場所に植えてください。

ソヨゴ(冬青)の種まき、苗植えの時期と方法は?

種まき

実から採取できる種をまいて育てることができます。適期は、3~4月です。ただ、生育がゆっくりで、花が咲くまでに7~8年かかることから、主に接ぎ木の台木を育てるときにのみ種まきをするのが一般的です。

  1. 実から種を取り出し、果肉を洗い流す
  2. 乾燥させないよう湿らせた水苔に包んで、ビニール袋で密封し、冷蔵庫で保存する
  3. 適期を迎えたら、育苗ポットに赤玉土(小粒)など種まき用の土を入れ、1粒ずつ種をまく
  4. 発芽し、樹高が10~15cmに生長したら、地面に植え替える

苗植え

植え付けは、4~5月か8~9月が適期です。鉢植えは、苗よりも1回り大きな鉢に植え付けます。地植えは、日当たりのよい場所を選んで、苗よりも1回り大きな植え穴を掘って植えます。風で倒れないよう、支柱を立てることを忘れないようにしてください。

ソヨゴ(冬青)の土作り、水やり、肥料の与え方

ソヨゴ 冬青

土作り

水はけがよければ、土質を選びません。鉢植えは、赤玉土(中粒)5:腐葉土か堆肥5の割合で混ぜた土がおすすめです。地植えは、植え穴を掘った土に腐葉土や堆肥を2~3割混ぜ込んでおきます。

水やり

鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。地植えは、植え付けから2年間は土が乾いたら水を与えて根張りをよくしますが、その後の水やりは特に必要ありません。

肥料の与え方

植え付けるときに、植え穴の底に有機質肥料かゆっくりと効く緩効性化成肥料を施しておきます。その後、地植えは毎年2月に有機質肥料を株元に埋め、鉢植えは3月に緩効性化成肥料を追加で株元に毎年施します。

ソヨゴ(冬青)の剪定の時期と方法は?

ソヨゴは生長が遅く、樹形も自然に整うことから、定期的な剪定は必要ありません。枝が込み合ってきたら、2月頃に不要な枝を間引くようにすれば十分です。生長を止めてサイズを維持したいときは、木の頂点を適宜切って生長を抑えてください。

ソヨゴ(冬青)の植え替えの時期と方法は?

鉢植えは、2~3回植え替えをして、根詰まりを防ぎます。鉢の底から根がはみ出している、水が土に染み込まないなどのときは、植え替えのサインです。植え替えの時期や手順は、植え付け時と同じです。

ソヨゴ(冬青)の増やし方!接ぎ木の時期と方法は?

ソヨゴ 冬青

ソヨゴは、種まきと接ぎ木で数を増やすことができます。種まきの手順や時期は、植え付け時と同じです。接ぎ木は、種から育てた雌木を台木に活用し、3~4月に行います。

  1. 雌株の枝を10~15cmの長さに切って接ぎ穂とする
  2. 台木を地表から5~10cmのところで水平に切る
  3. 台木に斜めに切り込みを入れ、三角形の切り口を作る
  4. 接ぎ穂の切り口を、台木の切り口を合うように切る
  5. それどれの切り口をあわせ、接ぎ木テープを巻いて固定する
  6. 切り口が乾燥しないよう、接ぎ木テープの回りをビニールで覆う

ソヨゴ(冬青)の育て方で注意する病害虫は?

すす病

カビが原因の病気で、かかると葉っぱや幹、枝がすすで覆われたように黒くなります。光合成が阻害され、株の生育が悪くなってしまうので、病気にかかった部分は早めに取り除きましょう。すす病菌は、カイガラムシやアブラムシといった害虫の排泄物を栄養としているので、害虫を駆除していくことで発生を抑えることができます。

カイガラムシ

葉っぱや枝に寄生する害虫で、株の栄養を吸い取って弱らせます。また、排泄物はすす病を誘発する恐れも。幼虫は薬剤を散布して駆除していきます。成虫は硬い殻で覆われ、薬剤が効きづらいのでブラシや竹べらなどで株からこすり落としましょう。

ソヨゴ(冬青)はシンボルツリーに最適

つやのある濃い緑色の葉っぱが美しいソヨゴ。波打つ葉が風に揺れる姿は、見ている人を穏やかな気持ちにしてくれます。生長もゆっくりで手間がかからず、強風にさえ気を付けていれば長く育てていくにはおすすめのシンボルツリーとなっています。庭にシンボルツリーを植えるときは、ソヨゴも候補の1つに加えてみてください。

更新日: 2021年12月15日

初回公開日: 2016年01月10日

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