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花木とは?図鑑情報やガーデニングにおすすめの種類まとめ

庭に花を咲かせる木が1つあると、美しい花が楽しめ、季節を感じることができますよね。近年、家を引き立てるシンボルツリーとして、花木を楽しむ人が増えています。また、花木のほとんどは実を付け、収穫して楽しめることも魅力です。今回は、そんな花木とは何なのかと、ガーデニングにおすすめの種類をいくつかご紹介します。

花木とは?特徴は?

梅の木 梅 ウメ

花木とは、花の姿や香り、実の観賞を楽しむ目的で、庭や鉢植えにされる樹木のことです。広い意味では、新緑や紅葉、斑入り模様など葉っぱの美しい樹木や、コニファーのように端正な姿を楽しむための樹木も含まれますが、一般的には主に花を咲かせる樹木のことを指します。

そのため、たとえ花が咲くものであっても、実の収穫を目的とする果樹や生け垣用の木は含まれません。

花木の役割とは?日本と欧米の違い

日本は、ヨーロッパと違って四季があり、冬もある程度の気温と湿度があります。また、花見など集団で鑑賞を楽しむ文化があるのに比べて、欧州では塀、目隠しなど防犯の役割として植えられていることが多いのです。

機構の違いから、日本の花木は深い休眠をせずによく育つといわれています。そのため、梅や桜、紫陽花、椿、金木犀などの身近な花木のほとんどは、日本や中国を含めた東アジア原産なんですよ。今回は、そんな日本で育てやすい、ガーデニングにおすすめな花木をご紹介します。

ガーデニングにおすすめの花木の種類

1. キンモクセイ(金木犀)

キンモクセイ 金木犀

キンモクセイは、中国を原産とするモクセイ科の常緑小高木です。花色が金色を思わせ、樹皮がサイ(犀)の皮膚に似ていることから「金木犀」と名付けられました。

株を覆うように、濃いオレンジ色の小さな枝に密集させて咲かせます。一番の特徴は、花が放つ心地のよい香り。また、常緑で、刈り込んで形が整えやすいため、生け垣やシンボルツリー、公用樹として広く親しまれています。

樹高 3~6m
開花期 9~10月
花色 オレンジ
植え付け時期 4~5月/10~11月

2. 梅(ウメ)

梅 梅の木

まだ肌寒い季節に、白やピンクのかわいらしい梅。中国原産のバラ科の落葉高木で、主に花を観賞する「花ウメ」と、実を収穫する「実ウメ」があります。

平安時代にはすでに春の花として栽培されてきました。古くから改良が進められてきたので、庭植えや鉢植え、盆栽など色々な楽しみ方ができますよ。

樹高 5~10m
開花期 1~3月
花色 赤、白、ピンク
植え付け時期 12~3月

3. 椿(ツバキ/カメリア)

ツバキ 椿

椿は、古くから庭に植える木として親しまれてきた、日本を代表する花木の1つです。和風の庭によく合い、艶やかな葉っぱと鮮やかな赤い花が趣を感じさせます。

赤、ピンク、白、絞り模様といった様々な花色があるほか、清楚な印象の一重咲きや豪華な印象の八重咲きの花があり、見た目のバリエーションも豊富となっています。八重咲きの花は、洋風の庭でのガーデニングにも合います。

樹高 5~8m
開花期 3~5月
花色 赤、ピンク、黄、白、複色
植え付け時期 3~4月/6~7月

4. コブシ(辛夷)

コブシ

コブシは、モクレン属に分類される花木で、木蓮の仲間です。つぼみが握りこぶしのように見えることから、「コブシ」という名前が付きました。花は木蓮とよく似ていますが1回りほど小ぶりで、葉っぱが出る前に香りのある、大きな白い花を咲かせます。

満開になると枝いっぱいに花が広がり、遠くからでもよく目立つことから、シンボルツリーにして楽しめますよ。

樹高 8~20m
開花期 9~10月
花色 オレンジ
植え付け時期 4~5月/10~11月

5. アジサイ(紫陽花)

アナベル アジサイ 紫陽花

アジサイは、日本を含めた熱帯アジアや北アメリカを原産とする落葉性の低木です。梅雨の風物詩として、6月になると街角や庭先でピンクや青、紫の花を見ることができますよね。

藍色の花が集まる「あづさあい(集真藍)」が転じて「アジサイ」と名付けられました。土壌のpHが酸性であれば青、アルカリ性であれば赤、中世であれば紫に花色が変化する特徴をもっており、日本は弱酸性の土が多いので、青や紫系が主流です。好みの花色があるなら、植え付けるときに土のpH度合いを調節するようにしてください。

樹高 0.2~4m
開花期 5~7月
花色 青、紫、白、ピンク
植え付け時期 3~4月/9月

6. ハナミズキ(花水木)

ハナミズキ 花水木

サクラの次に春の訪れを知らせてくれる花として親しまれているのがハナミズキ。アメリカを代表する花木でもあり、ワシントンに贈った桜の返礼として日本へやってきました。

生長がゆっくりで、樹形も整いやすいことなどから、近年は育てやすいシンボルツリーとして人気です。基本的に、花色は白ですが、ピンクや紅色があるほか、花後には光沢のある楕円形の赤い実を付けます。枝が横に広がっていくので、広い場所に植え付けるとよいですよ。

樹高 4~10m
開花期 4~5月
花色 白、ピンク、赤
植え付け時期 11~3月

7. ドウダンツツジ

ドウダンツツジ

ドウダンツツジは、日本原産のツツジ科の落葉低木です。3月頃から、つぼ型をした白く愛らしい花を、枝へ垂れ下がるようにたくさん咲かせます。また、花だけでなく、秋になると葉っぱが美しく紅葉するのも見どころとなっていますよ。丈夫で育てやすく、垣根として利用されることが多いです。

樹高 1~3m
開花期 3~6月
花色
植え付け時期 2~4月/10~1月

8. コデマリ(小手毬)

コデマリ スズカケ 庭木 花木 地植え

長くしなやかにしだれた枝に、いくつもの白い手毬のような花を並べて付けるコデマリ。落葉性の低木で、江戸時代はすでに庭木として栽培されていました。

丈夫で育てやすく、剪定の必要もあまりないといった手入れのしやすさから、現在でも人気の花木の1つなんですよ。満開期には、枝を何本か切って切り花や生け花の花材として楽しめます。

樹高 1~1.5m
開花期 4~5月
花色 白、紫
植え付け時期 2~4月/10~11月

9. 山吹(ヤマブキ)

ヤマブキ 山吹

山吹は、日本や中国に自生するバラ科の落葉低木です。樹木でありながら、枝がやわらかくて細く、背丈も1~2m程度とほどよいことが魅力となっています。

4~5月になると、黄色の一重咲きや八重咲きの花が開花します。とくに八重咲きの山吹が庭木としては人気がありますよ。株元から枝を出して生長する習性を生かして、自然な樹形を楽しみたい方におすすめです。

樹高 1~2m
開花期 4~5月
花色
植え付け時期 11~3月

10. 花桃(ハナモモ)

ハナモモ

3月のひなまつりに飾る花として、あまりにも有名な花桃。実を成す実桃と違い、花桃は花を観賞して楽しむための品種です。春になり、葉っぱが出る前に枝を覆うほどびっしりと咲き誇る花姿は見事ですよ。

栽培される園芸品種はほぼ八重咲きで、花色にはピンクや紅色、白などがあります。日当たりがよい広いスペースに植え付けると、長い間育てて楽しむことができます。

樹高 1~7m
開花期 3~4月
花色 白、赤、ピンク
植え付け時期 11~3月

花木でガーデニングを楽しもう

ヤマブキ 山吹

花木を植えることによって、四季折々の花や甘く漂う香りが楽しめるようになります。また、花木が1本あるだけで、庭全体の雰囲気が明るくなり、気持ちまで明るくしてくれます。

また、限られたスペースでも、低木なら鉢植えで育てられますよ。たくさんある種類の中から、ぜひお気に入りの花木を見つけて、庭に植えてみてくださいね。

更新日: 2022年05月06日

初回公開日: 2016年03月12日

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