夏は太陽の強い日差しにも負けずに、たくさんの植物が次々と花を咲かせていきます。梅雨があければ、雨もあまり降らないので、耐暑性や乾燥に強く、丈夫な植物が多いこともうれしいポイントですよね。今回は、そんな夏の植物の中でも代表的なものを10種ご紹介します。
1. ひまわり(向日葵)
真夏の太陽がよく似合う、黄色の大きな花が特徴のひまわり。太陽を追いかけるように花の向きを変える姿が健気な印象ですよね。多くの人に愛される夏の花で、全国のひまわり畑にはカップルや家族連れなど多くの人が訪れます。
草丈が高いイメージがありますが、ミニひまわりなら草丈が低く、鉢植えにすれば家庭でも楽しく栽培できますよ。
花色 | 黄、オレンジ、赤褐色など |
開花時期 | 6~10月 |
2. 朝顔
朝顔は、日本人にはなじみ深い、夏を代表する花の1つですよね。ネットや支柱につるを絡ませながらぐんぐん大きく生長し、ラッパ型のかわいらしい花をたくさん咲かせます。元々は奈良時代に漢方薬として中国から伝わり、観賞して楽しまれるようになったのは江戸時代になってから。
最近は、葉っぱや花がユニークな変化朝顔が人気で、緑のカーテンに仕立てて楽しまれることが多いですよ。ただ、日照時間が短くならないと花が咲かない「短日植物」なので、街頭など夜も明るい場所には植え付けないように注意してください。
花色 | 青、紫、赤、白、ピンク |
開花時期 | 6~10月 |
3. クレマチス
丈夫でしなやかなつるを伸ばし、夏になると華やかな花を咲かせるクレマチス。その美しさや上品な姿から、「つる性植物の女王」と呼ばれ、イングリッシュガーデンをはじめとした欧米の庭造りには欠かせない存在となっています。
人気の花なので品種改良も盛んで、現在は世界中に2,000~3,000の園芸品種があり、その見た目や生態もさまざまです。庭やベランダのスペースに余裕のある人は、トレリスやアーチを活用すると、仕立て方の幅が広がりますよ。
花色 | 赤、ピンク、白、青、紫、黄など |
開花時期 | 5~10月 |
4. クチナシ
クチナシは、夏に咲かせる白い花の香りがよく、秋に付く実は食品の着色料として利用される花木です。花の香りがとても強いことから、沈丁花や金木犀と並んで、世界三大香木の1つに数えられます。
白い一重の花のものが主流でしたが、八重の花を咲かせるものや、葉っぱに特徴があるものもあるので、自分好みの姿の品種を選んで育ててみてください。
花色 | 白 |
開花時期 | 6~8月 |
5. ハイビスカス
ハイビスカスは、沖縄やハワイなど南国で育てられているイメージの強い花ではないでしょうか。蛍光色や赤、オレンジと鮮やかな花色のものが多く、夏の青い空によく映えます。また、花の中心にある柱頭が大きく突き出しているのも、花の特徴ですよね。ハーブとしてお有名で、ハイビスカスティーなど食用にしても楽しまれます。
白、ピンク、赤、オレンジ、黄、紫、茶 | |
開花時期 | 5~10月 |
6. 睡蓮
水面に大きな花を浮かべる睡蓮は、夏の暑さを和らげてくれそうな幻想的な水生植物です。日本全国に分布しており、水の上に花が浮かぶ姿は凛としていることから、神社仏閣で見かけることも多いですよね。
睡蓮という名前は、夕方になると眠る(睡る)ように花を閉じることにちなんで付けられました。通常の植物とは育て方が違いますが、睡蓮鉢で育てれば夏の庭やベランダでも簡単に栽培を楽しめますよ。
花色 | 白、ピンク、赤、黄、オレンジ、青、紫 |
開花時期 | 5~10月 |
7. あじさい(紫陽花)
梅雨から初夏にかけて、青やピンクの手まりのような花を咲かせるあじさい。雨の中、ぼんやりと浮かび上がるそのかわいらしい花は、梅雨のうっとうしい気持ちを少し明るくしてくれます。
落葉低木で、鉢植えや地植えにして簡単に育てられるのも、長年愛されている理由。ただ、剪定の時期を間違えると、翌年花が咲かなくなってしまうので、花が咲き終わったらすぐに枝を切りそろえていきましょう。
花色 | 白、青、紫、赤 |
開花時期 | 5~7月 |
8. ブーゲンビリア(ブーゲンビレア)
ブーゲンビリアは、赤や濃いピンクなどビビッドな花色が夏の暑さを吹き飛ばしてくれそうな、つる性の花木です。中南米など熱帯が原産地で、眺めているだけでリゾートを訪れているかのような気分にさせてくれます。
園芸品種が多く、花色や花姿のバリエーションが豊富なので、花束のプレゼントにもよく利用されますよ。「もらってうれしい花」として、根強い人気です。
花色 | 赤、ピンク、黄色、白、紫 |
開花時期 | 5~10月 |
9. プルメリア
肉厚な花を枝先にたくさん付けるプルメリアは、フラダンスのレイや髪飾りに利用される南国ムード満点の花です。原産国のハワイでは、「満月の夜明けにプルメリアの花を集めてレイを作り、好きな人に渡すと思いが通じる」という言い伝えがあり、ロマンチックな印象を受けますよね。
冬の寒さに弱いことから、日本で育てるなら鉢植えにして冬は室内で管理した方が安心です。
花色 | 赤、ピンク、白、黄 |
開花時期 | 6~10月 |
10. ペチュニア
ペチュニアは、「花壇の女王」と呼ばれるほどガーデニングによく利用される人気の一年草です。夏の花壇には欠かせない植物の1つで、暑さにも強く、色とりどりの花を花壇いっぱいに咲かせてくれます。
丈夫で管理も簡単なことから、初めてガーデニングをする方でも安心してチャレンジできます。特に日本で開発された、サフィニアという品種が育てやすいですよ。
花色 | 赤、赤紫、紫、青紫、白、白黄、白青、桃、オレンジ、ピンク |
開花時期 | 4~10月 |
夏の植物には色鮮やかなものが多い
夏は、太陽の日差しが強烈で、土も乾きやすいことから、水を好む植物や、繊細な柄の葉っぱを持つ植物は弱ったり枯れたりしてしまうものです。一方、夏に生育期を迎える植物は、直射日光にも負けず、色とりどりの花を咲かせるものが多くあります。
真っ青な空によく映える、すてきな寄せ植えを夏の植物で作れば、毎日庭を眺めるだけで元気な気持ちになりそうですね。
更新日: 2022年08月31日
初回公開日: 2016年04月16日