日本の美しい四季には、それぞれの季節に合った美しい花が咲きます。その花を見て季節の移ろいを楽しまれる方も多いのではないでしょうか。今回は、季節ごとに見頃の時期を迎える花とその簡単な育て方をご紹介します。
春の季節に咲く花4選
1. チューリップ
「春の花は?」と聞かれて、真っ先にチューリップを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
春の花はたくさんありますが、中でもチューリップは、その独特の花姿と、豊富な花色が魅力の球根植物です。
「早生種」「中生種」「晩生種」と種類によって咲く時期が異なるので、色々な品種を寄せ植えにすると、長く花を楽しめますよ。咲き終わった球根は、掘りあげてまた秋に植え直せば、再び花を咲かせます。
花言葉 | 『博愛』 |
開花時期 | 3~5月 |
2. カーネーション
母の日の花としてあまりにも有名なカーネーション。細い茎の先にフリルのきいたかわいらしい花を咲かせます。
定番の赤やピンクのほか、緑や複色など色とりどりの品種があり、自分好みの花色が見つけられますよ。
元々は1本の茎に対して1輪しか咲かせませんでしたが、品種改良が進み、今では1本の茎に3~10輪の花を咲かせるものもあります。多年草なので、長く楽しみたい人へは鉢植えのプレゼントが喜ばれます。
花言葉 | 『無垢で深い愛』『真実の愛』『永遠の幸福』『尊敬』 |
開花時期 | 3~5月 |
3. ガーベラ
ガーベラは、大きな一重の花が特徴の多年草です。明るい花色、シンプルな姿、ポジティブな花言葉と三拍子揃っている花で、男女問わずガーデニングやプレゼントに人気があります。
開花期は春と秋の2回ですが、送別会の花束に人気なことから、春に見かけることが多いかもしれません。太陽の光が大好きなので、日当たりのよい花壇や窓ぎわなどで育てるようにしてください。
花言葉 | 『希望』『常に前進』 |
開花時期 | 3~5月、9~11月 |
4. バラ
バラは、「花の女王」と呼ばれるほど、古くから世界中の人々に愛されている花です。梅雨の時期に最盛期を迎え、トゲのあるつるを覆うようにたくさんのゴージャスな花を咲かせます。
25,000以上の品種があるとされ、花の姿だけでなく、樹形も様々。育て方がむずかしいイメージですが、作出されてから時間がたっている品種は丈夫で育てやすく、はじめての栽培でも安心です。
最初から大きく育てようとせず、鉢植えからはじめると失敗が少なくすみますよ。
花言葉 | 『愛』『美』 |
開花時期 | 5~10月 |
夏の季節に咲く花4選
5. 朝顔
日本の夏の風物詩といえば朝顔。元々は漢方薬として奈良時代に日本に伝わり、観賞されるようになったのは江戸時代からとなっています。
最近は、エコに対する関心の高まりや、ボタニカルブームによって、緑のカーテンに仕立てて楽しむ人が多いですよね。
育て方も簡単で、きちんと水やりをしていれば、つるをどんどん伸ばし、鮮やかな色をしたラッパ型の花を咲かせて夏の庭やベランダを彩ってくれます。
ただし、日照時間が短くならないと花が咲かない「短日植物」なので、街頭など夜も明るい場所では育てないようにしてくださいね。
花言葉 | 『はかない恋』『固い絆』『愛情』 |
開花時期 | 6~10月 |
6. ハイビスカス(仏桑花/ブッソウゲ)
ハイビスカスは、フラダンスの髪飾りやレイに使われる、南国ムード満点の夏の花です。幅広な5枚の花びらを広げ、中心から細い雄しべを突き出す姿が印象的ですよね。
また、蛍光ピンクや赤、オレンジなど鮮やかな花色が、夏の空によく映えます。ただ、30度以上の暑さには弱く、花自体も1日しか咲かないので、開花した美しい姿はじっくりと堪能してください。
花言葉 | 『繊細な美』『新しい恋』 |
開花時期 | 5~10月 |
7. ひまわり
夏の暑い時期に大きな花を咲かせるひまわり。鮮やかな黄色い花びらや、陽の光を追いかけるように花の向きを変えるその姿は、夏のイメージにぴったりです。
古くから夏の象徴として歌や歌詞の題材に使われてきたのも納得できる優雅な花を咲かせます。
元々は草丈が高く花びらの大きな大型品種が主流でした。ただ、近年の品種改良によって草丈30cmほどの「ミニひまわり」も登場し、これからガーデニングの花を探している方におすすめです。
花言葉 | 『あなただけを見つめている』『愛慕』『崇拝』『熱愛』『偽りの富』 |
開花時期 | 6~10月 |
8. クレマチス
クレマチスは、長く伸びたつるにたくさんの美しい花を咲かせる多年草です。つるを活かしたガーデニングやインパクトのある花姿をたたえて、「つる性植物の女王」と呼ばれています。
今ではイングリッシュガーデンに欠かせない存在ほど。庭やベランダのスペースに余裕のある人は、トレリスやアーチを活用して育てるのがおすすめです。
花言葉 | 『精神の美』『旅人の喜び』『策略』 |
開花時期 | 5~10月 |
秋の季節に咲く花4選
9. コスモス
「秋桜」と書くように、秋を代表する花であるコスモス。細長い茎を空に向かって伸ばし、ピンクや白の花が風に揺れている姿はどこか儚げです。
この花のイメージと、秋の物悲しさがよくマッチしていますよね。最近は品種改良が進み、黄色やオレンジといった新しい色や、花びらが筒状といった新しい品種が毎年たくさん出てきています。
育て方は簡単ですが、草丈が2~3mほどに生長することから、窓辺や壁際に群生させるときれいです。
花言葉 | 『乙女の真心』『調和』『愛情』 |
開花時期 | 6~11月 |
10. ダリア
ダリアは、15世紀頃のアステカ文明ではすでに栽培されていたとされるほど、人とのかかわり合いが深い花です。
その後ヨーロッパに持ち込まれ、ナポレオン1世の妻ジョセフィーヌが愛した花として一躍有名になりました。
今では、数えきれないほどの品種があり、花の大きさは3~30cm、草丈は70~15cm以上と様々なバリエーションがあります。摘心をこまめに行うと、たくさんの花を咲かせるようになりますよ。
花言葉 | 『華麗』『優雅』『気品』『威厳』『移り気』『裏切り』『不安定』 |
開花時期 | 7~10月 |
11. ケイトウ
落ち着いた色の花が多い秋に、庭やベランダのアクセントになってくれるのがケイトウです。鶏のとさかのような形の花を咲かせることから名付けられました。
その独特の形やはっきりとした花色から、秋の寄せ植えやアレンジメントによく加えられています。放っておいてもよく育つのは、初心者にとってもうれしいポイントです。
花言葉 | 『おしゃれ』『気取り屋』『風変り』『個性』『色あせぬ恋』 |
開花時期 | 7~11月 |
12. キンモクセイ(金木犀)
キンモクセイは、離れたところからでもわかるほど強い香りを放つ花が特徴の樹木です。世界三大香木の1つに数えられ、鮮やかなオレンジ色の花が印象的ですよね。
3~6mほどまで生長するので、地植えにされるのが一般的ですが、鉢植えにすれば室内でもその香りを楽しめますよ。
日光を好み、寒さに弱い性質があるので、日当たりのよい場所に植え付け、冬はマルチングで防寒すると安心です。
花言葉 | 『謙虚』『謙遜』『気高い人』『真実』『陶酔』『初恋』 |
開花時期 | 9~10月 |
冬の季節に咲く花4選!
13. パンジー、ビオラ
冬は花を咲かせる植物が少なく、花壇やプランターは寂しくなりがち。そんなときに活躍してくれるのが、パンジーとビオラです。
2色に分かれた花びらと、ブロッチと呼ばれる中心に入った濃い紫色の模様が特徴となっています。
草丈が低く、花は大きいものが多いので、葉牡丹やプリムラと合わせて寄せ植えにすると、冬でもきれいな花壇やベランダが作れますよ。
花言葉 | 『もの思い』『私を思って』 |
開花時期 | 10~5月 |
14. ポインセチア
クリスマスの時期になると、町のいたるところで見かけるポインセチア。赤と白の花色が、クリスマスムードを盛り上げます。
花のように見える部分は、萼(ガク)と呼ばれる葉っぱが変化したものなんですよ。花びらに比べて分厚く丈夫なことから、花持ちがよく、長く観賞して楽しめることも人気の理由です。
クリスマスのオーナメントと一緒に、鉢植えを玄関や窓辺に飾るのがおすすめです。
花言葉 | 『祝福する』『幸運を祈る』『私の心は燃えている』『聖なる願い』『聖夜』『清純』 |
開花時期 | 11~1月 |
15. ガーデンシクラメン
シクラメンは、冬の鉢植えに人気の草花ですよね。ただ、寒さにも暑さにも弱く、外での栽培がむずかしいことから、室内用の植物として利用されてきました。
そんなシクラメンを品種改良して作られたガーデンシクラメンは、寒さに強く、庭植えにして楽しめる人気の冬の花です。
シクラメンの見た目をそのままに、草丈が低くいことが特徴となっています。寄せ植えの素材として、シルバーレースやシロタエギクなどのシルバーリーフと合わせると、冬らしい落ち着いた花壇が作れますよ。
花言葉 | 『内気』『はにかみ』『嫉妬』『思いやり』 |
開花時期 | 11~4月 |
季節の花でガーデニングを楽しもう
季節によって、咲く花の種類や特徴、姿は様々です。また、見頃が同じ季節であっても、開花期間が違うこともよくあります。
それぞれの花をうまく組み合わせていくことが、季節ごとのガーデニングを楽しむポイント。自分の作りたい庭やベランダのイメージをふくらませながら花を選んで、ガーデニングを楽しんでくださいね。
更新日: 2021年12月01日
初回公開日: 2016年03月30日