黒い花と聞くと、みなさんはどんなイメージを持ちますか?「艶やか」「大人」「闇」など、ポジティブな言葉を思い浮かべる方もいれば、ネガティブな言葉をイメージする方も多いと思います。今回は、花言葉を交えながらガーデニングに実は人気の黒い花を17種ご紹介します。
1. バラ(薔薇)
バラの中には、真っ黒に染まった黒バラがあります。「ルイ14世」「パパメイアン」「オクラホマ」などが黒バラの代表的な品種です。
わずかに赤色が入ることもありますが、漆黒のように咲いた黒いバラには、他の花にはないミステリアスな雰囲気がありますね。
開花期 | 5~6月、6~11月 |
花言葉 | 「あなたはあくまでも私のもの」「恨み」「憎しみ」 |
2. パンジー、ビオラ
冬から夏前にかけて、長期間花を咲かせるパンジーやビオラ。ガーデニングには欠かせないパンジーやビオラにも、黒い花の品種があります。
「ビオラ・ブラックオパール」「パンジー・ブラックプリンス」などが黒の代表品種です。パンジーやビオラだけの寄せ植えの中に入れれば、黒色が絶妙なアクセントになります。ひときわ目立ち、個性的な花壇を作り出すことができますよ。
開花期 | 11~6月 |
花言葉 | 「もの思い」「私を思って」 |
3. チョコレートコスモス
チョコレートコスモスは、春から秋にかけての長い間、花を咲かせる多年草です。開花した花からほのかにチョコレートのような香りがすることから、花名が付けられました。
開花期間が長いので、花壇が寂しくなりにくのはうれしいポイント。寒さと暑さにやや弱いため、夏は西日が当たらず、冬はマルチングで防寒対策をしっかりと行いましょう。
開花期 | 5~11月 |
花言葉 | 「恋の終わり」「恋の思い出」「移り変わらぬ気持ち」 |
4. カーネーション
カーネーションといえば、母の日に贈る赤い花という印象から、明るい色を思い浮かべる方も多いはず。そんなカーネーションにも「ブラックバッカラ」などの黒や濃赤色の品種があり、ガーデニングに人気があります。
開花期 | 周年 |
花言葉 | 「あなたを熱愛しています」「熱烈な愛情」「あなたの愛を信じる」「母の愛情」 |
5. チューリップ
春に花を咲かせる植物といえば、チューリップですよね。花色が豊富なチューリップには、「ブラックビューティー」「ブラックヒーロー」「夜の帝王」など黒色の園芸品種がいくつかあります。
明るいチューリップの中に、ワンポイントとして黒いチューリップを植えると、寄せ植えが引き締まって一層すてきな雰囲気を演出できますよ。
開花期 | 3~5月 |
花言葉 | 「私を忘れてください」 |
6. カラー
カラーは、春から夏の間、ユリのようなかわいらしい花を咲かせる植物です。カラーには、茎まで黒い「ホットチョコ」という品種があり、艶やかな花姿で人気を集めています。
同じ場所で育てると、花付きが悪くなったり、夏の暑さで色が淡くなったりすることがあるので、なるべく鉢植えにして繰り返し植え替えをするか、植え付ける場所を変えることが長く楽しむポイントです。
開花期 | 5~7月 |
花言葉 | 「乙女のしとやかさ」「情熱的」「熱血」「清純」「歓喜」「素晴らしい美」「夢」 |
7. クロユリ(黒百合)
クロユリは、高い場所に咲く高山植物です。北海道や東北などの山奥で見られますよ。ユリと花の形が似ていて、名前にはユリが付きますが、ユリ科・バイモ属という少し違う植物にあたります。
呪いの伝説などのせいで、あまり人気はないかもしれませんが、アイヌ民族にはクロユリを好きな人の近くにそっと置き、相手がそのクロユリを手にすれば、二人は必ず結ばれるというポジティブな言い伝えもあるんですよ。開花期間は長くありませんが、珍しい植物を育てたい方におすすめです。
開花期 | 4~5月 |
花言葉 | 「恋」「呪い」 |
8. アンスリウム ブラッククイーン
アンスリウムといえば、サトイモ科に分類され、ワックスがかかったようなツヤのある花が特徴的な観葉植物です。赤色が一般的ですが、「ブラッククイーン」などの黒い品種もあります。
鉢植えにして育てれば、一風変わったインテリアのできあがり。赤色のアンスリウムと合わせて育てると、色違いのはっきりとしたコントラストを作り出せます。
開花期 | 6~8月 |
花言葉 | 「煩悩」「恋にもだえる心」 |
9. スカビオサ(マツムシソウ)
スカビオサは、アフリカに生息する一年草です。開花期間が長く、紫色の花が多く流通しています。そんなスカビオサには、「エースオブスペード」や「ブラックナイト」という黒色に近い園芸品種があります。
真っ黒に近い蕾から、ツヤのある濃い紫色のピンクッションのような花を咲かせます。数ある黒い花の中でも深みがあり、育てがいがありますよ。
開花期 | 6~10月 |
花言葉 | 「不幸な愛」「私はすべてを失った」 |
10. ペチュニア
寄せ植え花壇には欠かせないペチュニア。「ブラックベルベット」「ブラックチェリー」などの黒色の園芸品種があることをご存知でしょうか。また、黒い花びらの中に黄色のラインが入った「ファントム」なども人気があります。
漆黒色の花びらは、道行く人の足を止めてしまうほどの魅力を放ちます。育てやすく、ペチュニアを育てた経験者であれば、すぐさま育てはじめられます。
開花期 | 4~10月 |
花言葉 | 「心のやすらぎ」「あなたと一緒なら心が和らぐ」 |
11. アエオニウム
アエオニウムは、ベンケイソウ科に分けられる植物の総称です。カナリア諸島やアフリカなどが原産地で、日本では冬から真夏前までが開花期です。
株が小さいときは茎がすっと伸びて、生長した茎の先にロゼッタ状の花を咲かせます。その中でも、「黒法師」と呼ばれる園芸品種は、濃い紫色にも近い花を付け、アエオニウムの中でも有名に品種として知られています。多肉植物を育てたことがない方は、まずアエオニウムからチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
開花期 | 2~6月 |
花言葉 | 『永遠』 |
12. ネモフィラ
ネモフィラといえば、青や淡い白色の花が印象的な春の花ですよね。花の中心部と外側で色の違う複色がよく見られる植物で、花壇や寄せ植えのアクセントとしてやグランドカバーに人気があります。
ネモフィラの中には、花の中心が紫や黒色で、花びらの外側が白いことが特徴の「ペニーブラック」と呼ばれる黒色品種が生み出されています。淡く、明るい色の多いネモフィラの中でもレアな品種を育てて、オリジナルの寄せ植えを楽しんでくださいね。
開花期 | 3〜5月 |
花言葉 | 『どこでも成功』『可憐』『あなたを許す』 |
13. ヤグルマギク(矢車菊)
ヤグルマギクは、冬から夏にかけて長期的に花を咲かせる多年草です。キク科・ヤグルマギク属に分けられる唯一の多年草でヤグルマギクは青色の花が一般的。
その中でも、濃い紫色をしていてシックで大人の雰囲気をかもし出す「ブラックボール」という園芸品種は、黒い花として知られています。種をまく時期によって開花期時期が多少違ってくるので、周りの花に合わせて育てるのがポイントです。
開花期 | 4〜5月(種まきによっては7〜12月) |
花言葉 | 『繊細』『優美』『教育』『信頼』 |
14. オダマキ(苧環)
オダマキは、春から夏に花を咲かせる多年草です。青色の花がよく育てられ、細長い茎の先に、4cm前後の小さな花をいくつも咲かせます。
花壇に植えるなら、70種ある他の品種と合わせて植えるのがおすすめ。色とりどりのオダマキが楽しめますよ。
開花期 | 5〜8月 |
花言葉 | 『必ず手に入れる』『愚か』『断固として勝つ』 |
15. タッカ・シャントリエリ(ブラックキャット)
タッカ・シャントリエリは、タシロイモ科の植物です。ひげのような細い花茎を伸ばし、花の姿が猫のように見えることから「ブラックキャット」とも呼ばれています。
ひげのように見えるのは、花を咲かせられなかった未発達の花茎が垂れたものなんですよ。東南アジアが原産で、鉢植えにしてよく楽しまれています。
開花期 | 7〜10月 |
花言葉 | 「孤独な主張」 |
16. プリムラ・ポリアンサ ゴールドレース
暑さが苦手で、夏と秋以外の季節に花を咲かせるプリムラは、サクラソウ科サクラソウ属の植物の総称。そのプリムラの園芸品種の1つが、内側が黄色く外側が黒い「ゴールドレース」です。
独特の花色を持ち、プリムラの中でもユーモアのある園芸品種として知られています。白、赤、ピンクのプリムラを植えて楽しんでいる方は、ゴールドレースも仲間に入れてみてください。花壇が一層華やかになりますよ。
開花期 | 3~5月、12~5月 |
花言葉 | 「青春のはじまりと悲しみ」「青春の恋」 |
17. 葉牡丹(ハボタン)
葉牡丹は、冬に花を咲かせる植物です。お正月から春までの一年草として扱われることの多い葉牡丹ですが、短く仕立てて踊り葉牡丹にして多年草として育てられることも。
花びらのように見えて、実はガクに色が付いただけの葉牡丹の中には、濃い紫色の品種もあり、おしゃれでめでたい寄せ植えの中でひときわ存在感があります。すっと伸びた茎の先に付けた黒い花は、花壇の印象をガラッと変えるので、ぜひうまく取り入れてみてください。
開花期 | 11~2月 |
花言葉 | 『祝福』『利益』『慈愛』『愛を包む』『物事に動じない』 |
黒い花をうまくガーデニングに取り入れてみよう
昔は、あまりよいイメージを持たれなかった黒い花ですが、最近ではガーデニングに人気がでてきたおかげで品種改良がすすみ、あえて黒色を生み出すことも増えてきました。
そんなミステリアスで大人の雰囲気を持った黒い花を花壇の仲間に入れて、これまでと違ったガーデニングを楽しんでみてはいかがでしょうか。
更新日: 2019年12月02日
初回公開日: 2016年04月13日